[10日 ロイター] - 米国株式市場は反発。主要株価3指数はいずれも約2年半ぶりの大幅な上昇率を記録した。10月の消費者物価指数(CPI)伸び率が鈍化したことで、米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを減速させるとの観測が高まった。
利上げによる米景気減速懸念が後退し、あらゆるセクターに買いが広がった。
今年の弱気相場で圧迫されてきた成長株が上げを主導。エヌビディアは約14%、メタ・プラットフォームズは10%、アルファベットは7.6%、それぞれ値上がりした。
10月のCPIは前年比伸び率が7.7%と9月の8.2%から鈍化。8カ月ぶりに8%を下回った。
ベーカー・アベニュー・アセット・マネジメントのチーフストラテジスト、キング・リップ氏は「これは非常に重要だ。ここ数カ月、インフレのピークアウトが求められてきたが、今回初めてそれが実際にデータで示された」と語った。
CMEのフェドウオッチによると、金利先物市場が織り込む12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ幅は75ベーシスポイント(bp)ではなく50bpになるという確率が、約85%に上昇した。CPI発表前は52%だった。
サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁とダラス地区連銀のローガン総裁は10日、CPIの鈍化を歓迎。その上で、インフレとの戦いはまだ終わっていないと指摘した。
アマゾン・ドット・コムは12%超上昇。音声アシスタント機能「アレクサ」を擁するデバイス部門を含む不採算事業部門を見直しているという米紙ウォールストリート・ジャーナルの報道が材料になった。
S&P主要11セクターは全て上昇。情報技術が8.33%高、不動産が7.75%高と上げを主導した。
フィラデルフィア半導体指数は10.2%上昇し、年初来の下落率が約32%に縮小した。
米国株投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX、恐怖指数)は23ポイント程度と約2カ月ぶり低水準に低下した。
新興電気自動車(EV)メーカーのリビアン・オートモーティブは17.4%高。第3・四半期の赤字が予想よりも小幅にとどまったほか、通年の生産見通しを維持したことや予約注文の伸びが好感された。
S&P総合500種では、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を26.9対1の比率で上回った。
米取引所の合算出来高は149億株。直近20営業日の平均は119億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 33715.37 +1,201. +3.70 33263.91 33727.73 33167.82
43
前営業日終値 32513.94
ナスダック総合 11114.15 +760.97 +7.35 10869.17 11119.12 10779.95
前営業日終値 10353.18
S&P総合500種 3956.37 +207.80 +5.54 3859.89 3958.33 3859.89
前営業日終値 3748.57
ダウ輸送株20種 14253.40 +750.68 +5.56
ダウ公共株15種 939.14 +44.09 +4.93
フィラデルフィア半導体 2672.50 +247.69 +10.21
VIX指数 23.53 -2.56 -9.81
S&P一般消費財 1103.07 +78.83 +7.70
S&P素材 504.97 +26.55 +5.55
S&P工業 841.77 +34.17 +4.23
S&P主要消費財 766.93 +18.39 +2.46
S&P金融 590.86 +28.86 +5.13
S&P不動産 242.96 +17.46 +7.75
S&Pエネルギー 694.74 +15.11 +2.22
S&Pヘルスケア 1570.50 +39.66 +2.59
S&P通信サービス 162.43 +9.66 +6.32
S&P情報技術 2287.95 +175.89 +8.33
S&P公益事業 349.24 +15.86 +4.76
NYSE出来高 12.74億株
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 27975 + 545 大阪比
シカゴ日経先物12月限 円建て 27975 + 545 大阪比