仮想通貨大手バイナンス、FTXの買収方針を撤回
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注目のコメント
BinanceがDDの結果、FTXの買収を撤回との報道。BinanceのTweetでも顧客資産の取り扱いについての懸念が示されているので、顧客資産の扱いに問題があったことはほぼ事実かと思われます。
こうなると、少なくとも預け入れ資産の返金がなされない可能性も出てくる為、規制当局としても看過できない状況になろうかと思います。
ただし、日本の交換業の場合は、多くの方が書かれている通り、顧客資産の分別管理、厳しい自己資本比率規制等、多くのルールがあり、FTXjpについては、Binanceのコメントのような状態ではないとは思います。
従前、日本の規制は厳しすぎるという声もあったわけですが、このままFTXが破綻すると、全世界的に交換業に対する規制強化の方向になるのは明確であり、結果的に日本が先行していたという事になるとは思います。
規制対応にも時間と多くのコストがかかります。日本の交換業は2018年からの数年間、規制対応、ガバナンス強化に時間を費やした結果、海外交換業と商品性で差が開いたわけですが、今回は当時と逆で日本にとって追い風になるタイミングではないでしょうか。日本の暗号資産交換業にどの程度インパクトがあるか(金融庁がどのようなリアクションをするか)まだ読めませんが、資金決済法では受託暗号資産および履行保証暗号資産に対して、利用者の優先弁済権が明記されており(63条の19の2第1項)、現行法に基づく交換業においては一応想定された事態といえます。
ただ、クリプト界隈の友人の弁護士と話した中での所感として、グリーンリスト制度など最近トークン審査が緩やかになりつつあった流れに待ったがかかる、という事態は考えられそうです。
USDCやテザー等の海外発行ステーブルコインの流通可能性について、今年6月に成立した改正資金決済法では、原則として日本国内での資産保全等が必要としており、府令等の下位法令でどの程度の例外が認められるか注目されているところ、今回のケースの着地次第では検討に相応の影響があるかもしれません。
【追記】
関東財務局長からFTX Japanに行政処分でましたね。
https://www.fsa.go.jp/news/r4/sonota/20221110/20221110.htmlBinanceがDDの結果、昨日合意したLOIを破棄することを決定しました。これにより買収計画(という名のFTX再生計画)は立ち消えとなりました。これはBinanceの広報担当者が回答しており、オフィシャルな意思表示と認識して良さそうです。
https://www.coindesk.com/business/2022/11/09/binance-walks-away-from-ftx-deal-wsj/
追記:Binance公式から発表出ています。確定ですね。
https://mobile.twitter.com/binance/status/1590449161069268992
ここまでの流れ
1.https://newspicks.com/news/7770076?ref=user_1209752
2.https://newspicks.com/news/7774395?ref=user_1209752
追記2:一部のコメントで指摘をいただいた通りLOIに対して破棄という表現はおかしいですね。訂正します。あくまでDDをしたら買収をしないということを決めたと、そういう理解です。