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中間選挙は与党にとって厳しいものになりがちですが、そんな中で民主党は非常に善戦したと言えます。それでも下院を共和党が握る見込みなので、今後の政権運営には大きな支障が出ることになります。
ではトランプはというと、こちらも不発。推薦した候補者の勝率は悪くありませんが、特に上院で鍵となる州での取りこぼしが相次ぎました。
下院→バイデンの負け、上院→トランプの負けといったところでしょうか。
なぜこのような結果になったのか、そして今後のアメリカの行く末には具体的にどう影響するのか。日米の専門家の見解も交えて解説します。そして、今回の選挙で「最大の勝者」となった人物がいます。24年の大統領選に向けた動きもまとめましたので、ぜひご一読ください。
上院は、まだ結論が出ません。
上院100議席のうち、共和党48、民主党48、までは確定しています。
残りは、ジョージア、ネバダ、アリゾナ、アラスカの4議席です。
共和党がその内3つ取れば共和党が多数派ですが、どうも難しそうです。アラスカは共和党で確定として、ネバダも取れるとして、あと1つで3つですが。
共和党は、ジョージアを落としそうなのは、厳しいです。
そして、バイデン大統領の「通知表」ともなる中間選挙で、なかなか頑張っているという結果に。下院は民主党が多数派でなくなる見込みですが、もっと議席を落とすと見られていたところからすれば善戦。
今回の民主党が健闘している大きな理由の一つは「中絶」。最高裁判決が6月でひっくり返ったことが有権者に投票する大きなモチベーションとなりました。10月8日のワシントンで開かれたWomen's Marchでは、「11月に青い風が吹き荒れる」と言うデモ参加者たちにたくさん会いましたが、ここにつながるんですね。
選挙って本当にわからないですね、だからこそ面白いとも言えるのでしょうね。
やっていることはロシアや中国のかの指導者と変わらんじゃないかと嘆かわしくなってきます。
日本の政治は三流でダメだダメだと散々言われてきたわけですが、冗談好きで日本が世界でいちばん民主主義がまっとうに機能している国かも?と最近思い始めています。
でも、民主党がこれほど善戦しているのは、アメリカ市民の良心が働いたからだと見ることもできますよね。
その要因の一つはトランプが立候補を事実上表明したことによって、反トランプの心に火をつけて投票行動に繋がったのでは?とのことで、分断の深刻さを感じます
2年後78歳のトランプに対して、81歳のバイデンで戦うのか、次の候補として挙げられている二人は55歳と40歳(!)と一気に若返りますね。イギリスのスナク首相も42歳。日本でも40代くらいから首相候補として出てきてほしいものです
でも、実際アメリカに住んでいる身としては
「メディアで騒がれているほどバイデン政権のせいで、インフレで生活苦しい、ってなってなくない…?」
というのが正直な感想で(インフレかもしれないけれど、それだけお給料も対応しているし)、おそらく東海岸・西海岸の人たちは特にそんな感じな気がしています。
何が争点になったのかというと、以下の記事がとても面白かった。
https://www.pewresearch.org/fact-tank/2022/11/03/key-facts-about-u-s-voter-priorities-ahead-of-the-2022-midterm-elections/ft_2022-11-03_election-roundup_01/
共和党支持層にとっては「経済」が最重要事項で、民主党支持層は「この国の民主主義がどうなっちゃうのか」なんですね。
あとは、中絶問題、移民問題、気候変動が、両党の乖離が激しいイシュー。
「民主主義を守らねば」(つまり、中絶問題、移民問題などの人権、自己決定権)で、民主党に票が動いたのかな、と思いました。
中間選挙は大統領とは逆の政党が伸びるのが常。しかもこの経済的混乱の只中。さらにさらに2020年の国勢調査を受けて、カリフォルニア州など青い州からテキサスなど赤い州に下院の議席が数議席移ってしまった。だから、民主党がズタボロに負けてもおかしくなかったわけです。
下院は共和党が取りそうですが、そんなに大きな差でもないので、党内の穏健派(=反トランプ派)に配慮せざるを得ないでしょう。
上院は、今回も多数党がジョージア州の決選投票に持ち越されるという2020年の再現のような状況になるかもですね。
共和党支持者からの人気と裏腹に民主党支持者からの反発を呼ぶとはまさに分断です。
今の民主主義制度の限界だと思います。
"民主党支持者の間では「共和党の候補が勝てばトランプ氏の復活につながる」という危機感が生まれ、投票に行く人が増えた可能性があります。"
政治の流れが株価に影響することは驚きでした。
https://www.sankei.com/article/20221109-A6BM4FRQWRIS5HBAJVQLHJCHZQ/
またトランプ氏の対中政策が激化してしまえば、中国が台湾有事を早める可能性が高めると考えられます。そうなったときに日本がどう行動するべきかを考えておく必要があるのではないでしょうか。