[ダブリン 7日 ロイター] - 数多くの多国籍IT企業が立地するアイルランドのバラッカー副首相は7日、「国内外の企業の投資計画は順調だ」と述べ、「今後数か月もITなど幅広い企業から多くの前向きな発表が見込まれる」と強気の見通しを示した。

同氏は世界のIT業界で投資抑制や人員削減の発表が相次いでいる状況について、アイルランド投資担当庁から同日、説明を受けた。同庁によると、アイルランドで多国籍IT企業が雇っているは3万7000人超。

多国籍企業全体で見ると同国では27万5000人超、労働者の9人に1人が雇用されている状態。多国籍企業での雇用の伸びは今年上期に記録的なペースになっていた。こうした職種の給与水準が高いこともあり、所得税収は全体の約33%を占め、法人税収もかなりの部分を担っている。

6日には、米IT大手メタが数千人以上の人員削減に踏み切るとの一部報道も流れた。メタの世界本社はアイルランドにあり、直接雇用が約3000人、業務支援の関連雇用が約6000人とされる。メタは首都ダブリンの大型新拠点にまもなく移転することにもなっていた。