出版相次ぐ「9割本」、ベストセラーも...「結局何が9割」皮肉る声 識者鳴らす「警鐘」
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書籍のタイトルは難しいです。伝説の編集者・神吉晴夫いわく「書名、即、宣伝」「読者にイリュージョンを起こさせ、食欲をそそるためのものでなければならない」。私もそう思います。その意味で、9割は流行りの言葉ですね。
神吉さんについては、『さおだけ屋はなぜ潰れいないのか?』の編集者、柿内芳文さんが、その魅力をたっぷり語っています。
https://shinsho.kobunsha.com/n/n0f4b2449a976
私がマーカーを引いたのはここです。
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編集者は【庶民・大衆の身代わり】であり、一握りの選ばれた人(エリート)ではなく、大多数の庶民の実感に根ざす【反権威・非専門家】である、とか、【優れたアマチュアの目】を持ち続け、【無名の同時代人】と共に歩いていかなければならない
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9割本を「情報弱者から搾取するもの」と嘲る人がいますが、それは読者に失礼です。読者は、「なにか仕事のヒントはないか」と書店で本を探します。タイトルをみて、中身を確認して、その上で身銭を切ります。どんな本からなにを学ぶか。それは多様です。古典を読まなければいけない理由はどこにもありません。
日本の書店は開かれています。多くの人が仕事のヒントを探せる場所です。そんな書店のある国は、決して多くありません。神吉さんがつくった「創作出版」は、豊かな文化をつくりました。
新日本プロレスは「すべてのジャンルはマニアが潰す」という言葉を警句として、大復活しました。同じことだと思います。古典も大事です。しかし、9割本を非難したところで、なにか得るものがあるのか、考えてほしいと思います。私も本を出す時、タイトルに「〜が9割」という案が編集から出てきましたね。ただ一生残るかもしれないものにエビデンスがないのは怖くて選べませんでした。本当にデータがとれてれば別かもしれませんが。
GLAYはTERUの歌が9割
GLAYはTAKUROのギターが9割
GLAYはHISASHIのギターが9割
GLAYはJIROのベースが9割
どれもしっくりこない。
GLAYは歌詞が9割
GLAYはメロディが9割
どれもしっくりこない。
あらためて、バランスの良いバンドなのだと思いました。
あっでも特に90年代のGLAYについていえば
「GLAYはT佐久間正英さんのプロデュースが9割」
これは、あると思います。