首相 健康保険証一体化 カードない場合でも受診仕組み検討急ぐ
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なんだか、制度変更時のハレーションを気にしすぎて、全方位に向けて良い顔をしようとしているように思います。
意思と説明責任を持って、やらないことを決めるということもしていただきたいなと。
これまでの仕組みでも健康保険証を紛失したときや自宅に忘れたときには
「自腹→後で精算」が一般的でした。
一応事前に「健康保険被保険者資格証明書」を発行してもらって、それを病院に持っていけば同様に保険診療を受けられるという仕組みがあるけど、知らない人の方が多いと思います。
で、これと同じ感じで良いんじゃないの?
今までは転職という本人に全然落ち度のない理由でも、被保険者は面倒を強いられていたわけで、それはマイナンバーカード一本化で解決される。
残る問題は本人の紛失だとすると、それは「多少手間があってもしょうがない」というのも妥協ポイントとしては悪くないように感じます。対応策をあとから考えようとするから不安が募ります。健康保険証は“交付されるもの”ですが、マイナンバーカードはあくまでも“申請に基づくもの”。制度設計が大きく違うのだから、詳細を詰めてから、決めるべきでした。
私はマイナカードの意義には電子証明書を用いた行政手続きのIT化以外に、日本が歴史上これまで持ち得なかった機械可読で証明写真入りの公的IDという点も重要だと考えています。
対面で貴方が誰ですよ、という事を証明しITでの処理に繋げる統一された手段です。
この公的IDの不在の欠点が明確だった事例の一つはワクチン接種における接種券にまつわる一連の騒動です。仮にマイナカードが普及していれば接種券など郵送せずスマホ予約して当日マイナカードだけ持参して下さい、で済んだはずですし、接種券のバーコードが読めない云々の騒動も無かったはずです。そして行政は一部の高齢者など本当に紙ベースの手続きが必要な例外処理にリソースを集中できたはずです。
こうした非効率さの多くは公的IDの不在によるアナログとデジタルの界面で発生していたという印象です。
コロナ禍ではワクチン接種や交付金など、国民の大多数が同時に殺到するという歴史的にもあまりない行政手続きが相次ぎ、その中で行政手続きのデジタル化の必要性が顕在化しました。この問題への対策として健康保険証という国民が概ね皆持つカードをより汎用的な公的IDに置き換えるのは私は良いアプローチだと思います。
他方で例外処理は数が少ないから例外なのであって、例えば手続きの半分がマイナカードで、もう半分が紙の手続きでは行政のコストは一向に下がりません。細かい例外ケースに対する配慮は必須ですが、全体としては統一された手続きの利用を促す施策が重要だと思います。