ジョンソン前首相、出馬断念=与党党首選、スナク氏有力―英
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今や保守党党首の座は「火中の栗」です。
党首になったとして、今は首相になれますが、次の総選挙で歴史的大敗を喫する可能性が非常に高く、その責を負って辞任することになります。
ジョンソン氏は、党首選に出馬しない理由として、「保守党が結束しなければ政権運営も議会運営もできないから」と述べています。
自分では保守党がまとまらないから、ということで、あるいはそうかもしれません。スナク氏と会談して、合意が成り立たなかったのだから、ジョンソン氏が党首になっても、スナク派と対立するかもしれません。
ただ、今、火中の栗を拾うよりも、キングメーカーの位置を手に入れ、次の機会を待った方がいい、という見方もありえます。
ジョンソン氏は、スナク氏と会談したものの、スナク氏への支持を表明はしませんでした。
しかし、ジョンソン氏が出馬しないのであれば、スナク氏は、そのおかげで首相になれる、ともいえます。
結果的には、ジョンソン氏がスナク氏を首相にしたことになる、ともいえます。
とにかく、ジョンソン氏は火中の栗は拾わず、より大きな世論の支持を得られる機会を待つのでしょう。その時が来るかはわかりませんが。そうなんだ、残念です。
イギリスのメディアはボリス氏のカムバックを期待している雰囲気でしたし、国民も前のめりでした。
ある意味「こういう首相」というのがわかっているので、今イギリスに必要な「安定性と確実性」という点では安心度が高いですからね。
ただ、決めるのは保守党です。
保守党としては「トラス首相を下げなければならない」という汚点を挽回するには、同じく首相候補に残ったスナク氏を推すのは当然です。
そうでなければ労働党からの突っ込みと総選挙要求を回避できませんからね。
私の周りのイギリス人もガッカリしていました。
ボリス氏は、少なくともイングランドの国民からは「信」はないけど「頼」は強い首相でしたからね。
※ちなみに、日本のメディアが書いているような「バカンス上がり」に対する揶揄や批判はイギリスではあまりありません。
議員と言えど休暇は正当な権利ですし、どちらかと言うと「国の一大事に休暇を返上して駆けつけた」という受け止め方のようです。正直、ご本人内心意欲はあるのでしょうが、あまりにも早すぎて、ネガティブニュースを忘れて貰うには記憶が新し過ぎると思います。
ジョンソン氏、根っからの政治家ですから、風向きを読む能力は長けていますし、戦略家です。
→ここ某国総理とはかなり違うと思います。