培養肉と聞くと、どうしても研究室で作られたものという印象を抱き、食欲は遠いてしまいます。

それでも、環境負荷が少ないという意義を踏まえると「味と価格が本物のお肉と大差ない状態」になるのであれば、選択する人も増えるはずです。さらなるイノベーションに期待しています。

肉は単なるプロテインの塊ではなく、むしろ文化の塊なので、そこを見誤るとビジネス的に大きなリスクを背負うことになると思います。私たちがネズミの肉をなぜ食べないのかを少し考えてみれば分かること。培養肉は肉の代替として売り出すのではなく、アニマルウェルフェアなど特定の倫理的価値観を持つ人々と共に、その価値観を広めていく切り札とするのが戦略的な好手だと思います。

世界では群雄割拠の培養肉業界。ニュースもよく見かけますし、プレイヤーも多い印象です。日本でもインテグリカルチャーや日清食品などが取り組んでいます。

目下の課題は食品規制と生産コスト。今回のTechCrunchの記事では培養肉を安く作れる新アプローチで産業革命に挑戦するプロリフィック・マシンズを紹介します。

培養肉を安く作って、規制も乗り越え、最後の壁は消費者心理でしょう。

ちなみに私はまだ食事として受け入れられる心の準備が整っていません。。

ちょうど日本のスタートアップ、インテグリカルチャーが100億円規模の設備投資をして実用化・量産化に取り組むという記事が出ていました。

24年4月に培養フォアグラの販売を開始し、月生産能力320kg、26年には4.6トン、28年には20トンを目指すとのこと。24年の販売開始時点ではフォアグラ1kgあたり30万円かかるが、将来的に1kg2万円以下に。

それらを左右するのがまずは22-23年に40億円の資金調達ができるかどうか。という感じのようです。
https://www.nikkei.com/prime/gx/article/DGXZQOUF051980V00C22A9000000/