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飲食業界がとても厳しいことがわかります。
新築で家を建てるときには、なかなか値切ったりはできません。
オプションで価格が増していくのも、ちょっとした変更で10万単位、大きめだと100万単位でお金が動きます。
飲食でも、宅配ピザなどは、順調に収益を伸ばしていると聞きます。
配送料とセットで、ちょっとした祝い事や特別な日に頼む高価格な商品として定着しているためかと思います。
高くても買おうと思えるブランディングをどのように作るか、というのはとても大切だと思います。
ただ、誰かが値下げをした場合に、よほどの差別化がなければ自分も値下げをしなければ潰されてしまうものなのでは、とも思います。
ゲーム理論的には、協定を結んで協力ゲームにしてしまえばいいのかもしれませんが、それではカルテルになってしまいます。
ハンバーガーを59円で売っていたあの頃、値下げ競争から慎重に距離を取るのはとても難しいことだったのでは、と思います。
単に利益を削る値下げ、仕入れ先に値下げを強要する値下げ、従業員の給料を下げての値下げは長続きしませんし、結局は会社の体力を削ぎます。
一方で…
設計や製造工程を改善、改革して原価そのものを下げて、値下げをしつつも販売量、利益を拡大し、結果的には市場占有率を高めていくようなやり方は製造業の王道とも言えます。これこそ本当の「企業努力」でしょう。この記事にある3番目の方法です。
このやり方でかつての日本企業は成長してきましたが、この方法にも限界があります。
長年言われていることですが、日本企業は「高くても売れるモノをつくろう」という発想に転換していくべきでしょう。
社会全体の価値の総和、という観点に地球環境や資源も含め、かつ短期的ではなく長期的な視点での価値増大を目指すことで、サステナブルな社会、サステナブルな企業経営が実現に近づくと思います。
ですので、単に「値下げ」という形での企業努力をする会社ばかりを応援(=消費)するのではなく、社会全体の価値を向上させる会社であれば、単なる単価の横比較ではなく、本来の価値を見定めて我々が消費することが本当に応援だと考えています。「考える消費」 from サステナブル資本主義
製品価値以下の価格にすっかり慣れてしまった日本では、値上げが難しくなり、少しでも安く売ろうと、現状価格を維持しようとしてきました。
”企業努力の本質は、PL(損益計算書)に現れる項目の最適化から、BS(バランスシート)に蓄積される資本の最大化”、分かってはいるけれど切り替えられない日本の大企業。
今秋のTVドラマ「ファーストペンギン」で、漁協の組合長が『あと10年、20年で水産資源が枯渇しても、自分の代ではなくなるから知らない』的な発言がありましたが、まさに、日本全体がそんな感じに陥っていると感じています。
だからこそ、PLばかりが気になるところから抜け出せないのだと思います。
>働く従業員になります。(中略)だからこそ取引先や
>株主などの価値提供が可能になるのです。
>消費者への価値提供はそれらを満たす結果として
>生まれた「アウトプット」であり、
「従業員第一主義」を企業ポリシーとするサウスウエスト航空と同じ考え方であり、パーパス経営にも通ずるものですね。
https://www.emotion-tech.co.jp/resource/2015/southwest-airlines
1.価格を下げて、価格競争力で多く売る(薄利多売)
2.価値を上げて、価値相応の価格で売る(高収益販売)
多様性が豊かになり、多売が困難になってきた今の時代には、薄利多売は困難となり、自社の首をしめることにもなりかねません。
よって「価格」で勝負より、「価値」で勝負の時代になってきました。
「価格」と「価値」…一文字違いですが、その意味は天と地ほど違います。
※個人的な見解であり、所属する会社、組織とは全く関係ありません