2022/10/27

【M&Aの急成長企業】業界未経験でも前職年収の3倍。現役社員が語る魅力とは

NewsPicks, Inc Brand Design Head of Creative
創業から3年9か月で上場を果たし、現在時価総額では業界3位に位置しているのがM&A総合研究所だ。テクノロジーを活用した徹底した効率化と組織力で、業界未経験者でも早期に戦力化。在籍2年以上のメンバーの平均年収は2800万円(2022年10月時点)と高く、業務効率化を追求することで、短時間で最大の成果を生む働き方を実現している。
 ここで働く人たちはなぜ、M&A総研を選んだのか。そして、どのような成長の過程を経たのか。まだ30人ほどの小さな組織だった2020年9月に大手企業から転職し、すでに部長として活躍している3人のストーリーを紹介する。
 小林氏が新卒で選んだのは士業向けのコンサルティング会社。営業を経験した。その後は保険会社を経て、アクセンチュアで金融機関向けプロジェクトマネジメントに従事。そして4社目に選んだのがM&A総合研究所だった。
「より達成感を得られる仕事を追い求めた結果、M&A業界に行き着きました。いくつかの仲介事業者を見比べましたが、代表の佐上の考え方、業務を支援するシステム、圧倒的に効率化されている組織、フェアな評価制度に魅力を感じてM&A総研への入社を決めました」
 大手企業から小さなスタートアップへの転職に、不安や戸惑いはあったはず。それに対し小林氏は「4社目だったので、いい会社かどうかの判断軸を自分なりに持っていました。小さくてもやがて伸びる会社だと見込めたので、迷いはありませんでした」。
 業界未経験者であれば、入社後1年間で1件を成約できれば上出来とされるM&A業界。だが小林氏は、入社から1年半の間に5件を成約させた。
「M&A総研には、顧客へのアプローチ方法や稟議申請のプロセスを中心に、業務効率化のための独自開発したシステムがあります。つまり、非生産性的な業務に奪われる時間が少ない。無駄な仕事をする必要が無いので、携われる件数が増えます。さらに顧客と接する時間が増えることで、より良い提案や密なコミュニケーションが取れ良い結果に結びつくのです」
 さらにこの社内システムは、日々アドバイザーの意見が反映され、改善され続けているという。
「M&A総研では、アドバイザーが社内システムに対して開発依頼を出すことができます。業務効率を良くするために日々意見を出し、社内にいるエンジニアがそれを実装し、毎日改善され続けています。私は以前アクセンチュアで色々な会社を見てきましたが、こんなにDXが進んでいる会社は見たことがなく驚きました」
 そんな小林氏がM&Aアドバイザリーにとって大切だと話すのは、人間関係そして「見越す力」だ。
「オーナー様に安心してM&Aを進めていただくためには、オーナー様が不安にならない要素を提供することが必要です。それは楽観視させるという意味ではなく、リスクやストレスフルになる場面についても予め伝えておくということ。成約まで導くために私たちは、ゴールから逆算して先を見越す力が求められます。私も最初から持っていたわけではなく、複数のM&Aをお手伝いし、得られた力です」
 達成感の極致を求めてM&A総研に参画した小林氏。現在、達成感を感じ刺激となっているのは、M&Aを必要とする企業を完全成功報酬制という健全な料金体系によって成約までリードできることだという。
「多くのM&A仲介会社は着手金や中間金を取りますが成約の保証はありません。例えば着手金を支払ったのに遅々として進まないこともある。そのために、弊社に依頼されることも珍しくありません。
 弊社は、譲渡企業については完全成功報酬制。だから、着手金目的でとりあえず『高く売れます』と説明して受託しなければならない場面はありません。着手金ではなく、アドバイザーが能動的に判断し、責任を持って最後までやり抜こうというインセンティブが働くのです」
 猪狩氏は30歳までに一番成長できる会社に入りたいと考え、三井住友銀行でキャリアをスタートさせた。地方支店での法人営業を経て、希望してトレーダーとなり、グローバル経済と向き合いながらリターンとリスクに挑む仕事を続けていた。
 28歳で転職を考え始めたとき、トレーダーの経験をもとに将来有望だと見定めたのがM&A業界だった。
「日本のM&A市場はまだまだブルーオーシャンで、上場企業は4社しかありません。どうせ成果にこだわる仕事ならば、連動して対価が得られて、しかもポテンシャルのある企業に入ろうと思ったのです。CEOの佐上と話す中で、M&A業界でこの会社が間違いなく一番伸びると感じ入社を決めました」
 とはいえ、M&A仲介は未経験。それでもすぐに活躍できた理由について猪狩氏は、テクノロジーだけでなく、「組織力」を挙げる。
「DXによって無駄な時間が省けている分、本質的なM&Aの仕事に携わっている時間が長く、案件数が多いので知識を蓄える機会が短期間で多い。
 加えて、M&Aアドバイザリーには財務や税務、法務などの専門知識が必要になりますが、社内の会計士や弁護士などのプロフェッショナルに相談したり、上司や先輩に気軽に相談しながら協力して案件を進める体制がM&A総研にはあります。こうしたバックアップ体制が整っているからこそ早く一人前になれたのだと思います」
「個人商店」のように、自身のスキルや経験、能力だけで勝負しているイメージを持たれがちなM&Aアドバイザーの仕事だが、M&A総研はそうではなく、その分野のスペシャリストと協力体制を築き、プロジェクトを前に進める。スペシャリストの知見に触れることで早期にその知見を吸収することができ、早期に成長ができるというわけだ。
「M&Aアドバイザリーには高度な知識と経験が大事ですが、コミュニケ―ション力はそれと同じくらい大事です。M&A総研は先輩も含めてさまざまなプロと一緒にプロジェクトを推進しますので、ビジネスパーソンの基礎力といえる対話力を自然と養うことができるのも強みだと思います」
 狐塚氏のキャリアにおいて、M&A総研は2社目だ。新卒時には、営業力を磨くべくキーエンスに入社した。
「キーエンスはシステマティックかつロジカルな営業を実践している企業で、本当に学ぶことがたくさんありました。報酬も順調に増えていきましたが、もっと責任ある仕事に携わりたいと考えるように。
 父が事業承継を祖父から強いられたり、祖母が後継者不在で黒字廃業したりした様子を見てきた原体験もあって、M&A業界を次のステージに定めました。大手の同業他社から内定が出ていたのですが、佐上との面接によってM&A総研へと一気に心が動かされました」
 特に決め手となったのが、M&A総研が業界を長期的な視点で捉えていることだった。今は活況のM&A市場も、先々でどうなるかは不透明だ。M&A総研では将来、培った強みを活かして新規事業を手がけていく意向を示している。
 2人と同様に未経験からのチャレンジだった狐塚氏だが、1年目から成約を積み重ねることができたという。これまでを振り返り、M&A総研独特の効率化と文化が高速での成長を可能にしたと語る。
「M&A総研が効率化にこだわるのは、無駄な仕事を削減し、その時間を顧客のために使いたいからです。AIやDXといったテクノロジーを用いて徹底的に業務効率化を図ることで、顧客にとってもM&Aがスムーズに進むというメリットがありますし、アドバイザーにとってもたくさんの案件を早く経験することができるというメリットがあります。
M&A業界ということで深夜までの残業や土日の出社などのハードワークも覚悟して入社をしたのですが、実際には効率化を徹底しているため、全くそんなことはありませんでした。
 文化に関しては、成果主義だけに縄張り争いや個人主義の傾向が強い業界なのですが、弊社は先輩やノウハウを持っている人に質問しても、嫌な顔をされることがなく、快く答えてくれる人しかいません。また他社では、上司に同行してもらった場合や成約した場合、報酬の一部が上司に移ることがありますが、それがないので忌憚なく聞けます。この2つが、未経験でも成長できる大きな要素だと思います」
 3人ともM&A業界は未経験。ビジネスキャリアもそれほど長くない。そんな中でも早期にM&Aのアドバイザリー、経営者の重要な意思決定のパートナーとして頭角を現している。
 なぜ、経験のない若手ビジネスパーソンが早期に顧客の期待に応えることができ、自身もビジネスパーソンとして成長できているのか。3人のインタビューを通じてみえたのは、「現場に集中できる環境」が整備されているからだろう。
 入社間もないメンバーでもM&Aの本質的な業務に多数携われるように、M&A総研はテクノロジーを活用し間接業務を徹底的に効率化しているほか、エキスパートと協業できる組織、助け合いのカルチャー、そして誠実な料金体系によって「現場力」を短期間で鍛えられるようにしている。
本質的な業務に、誠実に携われる環境――。それが未経験でも早期に成果を出せ、ビジネスパーソンとして多様なスキルと経験を身につけられる秘訣だ。