「こんな簡単な問題も分からないの、大丈夫?」 指導という名のハラスメント 子の声よく聞いて
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残念ですが、しばしばこうした話は耳にします。
教員は、一般的には、学校での勉強にそれほど苦手意識を持っていなかったからこそ指導者としての道を選んだケースが多いのだと思います。
ただ、生徒の「わからない」という気持ちや状態は、どれほど優秀だったとしても、理解できないわけはないはずです。
かつてドラえもんで、のび太が宇宙救命ボートで別の星に行き、その星で「天才」になってしまう話がありました。
それは、のび太が頭が良くなったわけではなく、周りの理解力が低かったからというオチなのですが、問題の難しさ、というのはあくまで相対的だということがよくわかる話です。
たとえノーベル賞を取るような頭脳を持っている人間だったとしても、わからない問題に頭を悩ませた経験は必ずあるはずです。
伝説的な数学者であるラマヌジャンは、途中経過の描かれていない問題集を相手に、ひたすらに没頭して問題を解き続けたそうです。
その過程では、無数の「わからない」と格闘したはずです。
そうしたときに、どのようにしてわからない問題を乗り越えたのか。何が課題で、どうすれば理解に至るのか。
「どうしてこんな簡単な問題がわからないのか」という言葉を投げる人は、基本的には自分の指導力不足が露呈するのが怖くて相手のせいにするのだと思いますし、私自身も、そう考えてしまうことはあります。
ただ、あるいは、その人自身がわからない問題には挑戦してこなかったのかもしれない、とも感じています。
注目のコメント
答えを知っているから思ってしまうだけ。
こんな簡単な問題って。だから答えがわからない人を下に見てはいけない。出題者が必ずしも優秀な回答者じゃないし。
クイズ番組の出題者が回答者になったときに意外にも頭が固くて答えられず驚きました。まあそんなこともあります。
大人も答えがわからない問題を子どもと一緒に解くと思考力が鍛えられますよ。「話してくれたことを大切に受け止め、『伝えてくれてありがとう』と言葉にすることが大事だ」
私自身も教育を通して子どもと関わる機会が多いのですが、「伝えてくれてありがとう」「あなたの自身の事、あなたの思い・考えを知れて嬉しい」というメッセージングを行うことの重要性を日々感じています!
教育の場は、単に「勉強を教える場」だけでなく「子どものセーフティネット」としても機能していると感じます。
安心空間の形成をすることで、子どもが安心して勉強できることはもちろん、子どもの「わからない」「困っている」というSOSに大人が気付きやすくなるという点でも有効なのではないかと思います。