[オスロ 7日 ロイター] - ノルウェーのノーベル賞委員会は7日、2022年のノーベル平和賞をベラルーシの人権活動家アレス・ビアリアツキ氏、ロシアの人権団体「メモリアル」、ウクライナの人権団体「市民自由センター」に授与すると発表した。

ノーベル賞委員会のレイスアンデルセン委員長は、受賞者・団体を「国境を接するベラルーシ、ロシア、ウクライナにおける人権、民主主義、平和的共存の卓越した推進者」と称賛した。

ビアリアツキ氏は、ベラルーシ政府による昨年7月の反体制派取り締まりで、弁護士や他の人権活動家らと共に身柄を拘束された。レイスアンデルセン委員長は、ビアリアツキ氏の釈放を訴えた。

今回の選考結果は、きょうが70歳の誕生日のプーチン・ロシア大統領とベラルーシのルカシェンコ大統領への非難を象徴すると受け止められそうだが、レイスアンデルセン委員長は、平和賞は反プーチン賞ではないとし「われわれは常に、何らかの評価として賞を授与している。誰かに反対するためではない」と述べた。

ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)のダン・スミス所長は「(ノーベル賞)委員会は政治的自由、人権、活発な市民社会が平和の構成要素であるというメッセージを発信している」と述べた。