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長周期地震動とは、高層ビルで長く揺れ続けるものです。高層階ほど揺れが大きくなります。増幅された長い揺れで家具が動いたり倒れたりする恐れがあります。私も東日本大震災の地震発生時に都心にいましたが、高層ビルの揺れ方が大きく長くて、見ているだけで恐ろしかったです。首都圏ではタワーマンションも増えていますし、この長周期地震動の存在を胸に留めておいてほしいと思います。
昨年7月の段階で、配信資料に関する技術情報として気象庁から情報提供されていた内容となります。現在は震度5弱以上と予報されている地域を対象として発表される緊急地震速報について、長周期地震動階級3以上が予報された場合にも対象地域として加えられることになります。気象庁の資料によれば、この運用方法で仮に東日本大震災と同じ揺れでシミュレーションすると、大阪府南部は長周期地震動により緊急地震速報が発表されることになるということです。
実際には東日本大震災では大阪府の長周期地震動階級は2であったわけですが、実際に大阪では55階建ての大阪府咲洲庁舎で天井の落下や防火扉の破損など大きな被害が発生しており、復旧に長い時間を要したという状況もありました。

長周期地震動階級3というのは、実は震度でいうと6相当の激しい揺れです(加速度や周期が違うため単純な比較はできませんが、人が立っているのが困難になったり、固定されていない家具が移動したりする点で同じです)。20年ほど前に流行った免震構造も、ゴムを重ねて短い周期の揺れを取り除いているだけなので、長周期地震動を得意としているわけではありません。最近の制震方式についても長周期地震動を事前にプログラムに入れておく必要があり、免震や制震だから大丈夫という簡単な話ではありません。

また、同じタイミングで気象庁のホームページの奥底で隠れていた長周期地震動の観測状況も、地震情報として大きく発表するとのことです。いわゆる震度と長周期地震動階級の違いを普段から確認しておくと、いざとなったときにどの程度の揺れになりそうなのかを把握しやすいと思います。高層ビルで働いたり高層マンションにお住まいの方は、チェックしておくと良いかと思います。
東日本大震災の時、新生銀行に勤める友人曰く、ゆらゆらと長く揺れて、立っていられないだけではなく、気持ち悪くなった…と言っていました。