ノーベル賞で脚光浴びた行動経済学が「死んだ」とまで批判されている理由 - DOL特別レポート
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注目のコメント
お、ちょうどいまThinking Fast and Slowを読み直してるところ。経済学の観点からの評価は知らんけど、心理学の読み物としてめっちゃ面白いですよ。たとえば、大学生の被験者に老いのことを想像させると歩行が無意識のうちに遅くなる(つまり老人っぽくなる)とか。むりやりでも笑顔を作ると本当に楽しい気分になるそうです。Priming effectっていうそうです。
あとは第3部に、専門家の未来予想(たとえば株価、為替相場、政治、戦争など)はランダムな当てずっぽうと大差ないのに、なぜ専門家は自分が未来を予見できる能力に過剰な自信を持つのかについて説明しています。それを読んでからNPのコメント欄の自信に溢れたコメントをみてニンマリしてました。経済学と心理学のどちらでも語れないものを語るために生まれたとされる新しい学問「行動経済学」に対する批判的な意見も増えてきているとのことです.
私はこれらの学問が専門ではないので,こうした意見がどのような勢力なのかは正確には分かりませんが,どちらもマクロ的な市場経済の最適化によって議論する経済学では表現できない個人の損得勘定を表現する学問として行動経済学には一定の納得感があるように思います.
経済学の歴史は長く,その理論の範疇だとする意見もあると思いますが,感覚的には注目するスケールの問題なような気もします.
元論文もよく読みながら,自分なりの考え方を持っておきたいと思いました.行動経済学の書籍を好んで読んでましたが、実験方法については実験の意図が途中で被験者に伝わって、被験者が意図通りに行動してしまう、というバイアスもありそうと感じてました。
しかし少なくとも人間が従来のモデルである"経済人"とはかけ離れており、限定合理的であって、心理が経済に影響を与えている、と言う点は間違いないだろうなと思います。