[5日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は5日、ウクライナ軍が南部ヘルソン州の3集落をロシア軍から奪還したと発表した。ヘルソンはロシアが一方的に併合した4州の1つだが、東・南部の前線から撤退を続けるロシア軍からの解放が進んでいる。

ロシアのプーチン大統領は同日、ウクライナ東・南部4州の併合に関する法案に署名し、手続きが完了した。併合される地域はウクライナの国土の18%程度を占める。

ゼレンスキー氏は演説で、軍幹部らとロシア占領地域の全面奪還について話し合ったと表明。その後ロシア語に切り替え、親ロシア派勢力に敗北はすでに決まったと語りかけた。

国営ロシア通信(RIA)が報じた「新地域」の地図には4州全域が含まれたが、部分的に影が付いてウクライナ軍の支配下にあると記されている。

ロシアのペスコフ大統領報道官は、併合した地域は「永遠にロシアに属する」と強調し、ウクライナが奪還した集落は「返還されることになる」と述べた。

ウクライナ軍は9月以降反攻を強めて相次ぎ領土を奪還しており、過去数日だけで数十の集落を取り戻した。前線部隊が崩れたロシア軍は北東部から撤退し、今週に入って南部からも退いた。