[ワシントン 5日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が5日発表した9月の非製造業総合指数(NMI)は56.7と前月の56.9から小幅低下した。雇用が急増する一方、支払い価格指数は1年半超ぶりの低水準となった。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は56.0だった。

50を超える数値は、米経済の3分の2超を占めるサービス業の拡大を示している。

サービスの需要は減速し始めているものの、モノからサービスへのの支出の移行によって支えられている。

FHNフィナンシャルのシニアエコノミスト、ウィル・コンパーノール氏は「利上げはインフレ抑制に向け、経済や労働需要を減速させることが狙い」とした上で、「サービス部門は底堅く、米連邦準備理事会(FRB)が望むように減速していないようだ」と述べた。

9月の新規受注指数は60.6となり、8月の61.8から低下した。

雇用指数は53.0と、8月の50.2から大幅上昇した。労働力に対する需要が強いことを示唆している。

供給業者の納入を示す指数は8月の54.5から9月は53.9に低下した。サプライチェーンの改善と雇用増が寄与し、サービスインフレの上昇ペースは大きく減速した。

支払い価格指数は68.7に低下し、2021年1月以来の低水準となった。8月は71.5だった。インフレがピークに達したとの期待も高まるが、家賃などが上昇する中、低下ペースは緩やかなものになるとみられる。