[ウィルミントン(米デラウェア州) 5日 ロイター] - 米実業家のイーロン・マスク氏はツイッターと法廷での係争終結で数日内に合意し、再提案した買収の完了に道を開く可能性がある。事情に詳しい関係筋が明らかにした。

マスク氏は3日、当初合意の通り総額440億ドル(1株当たり54.20ドル)でツイッター買収を再提案した。同社がマスク氏を相手取った訴訟を取り下げることを条件とした。

マスク氏は裁判のデポジション(証言録取)と呼ばれる手続きで6日に宣誓証言を行う予定だったが、同筋によると、双方が延期に合意。ただ、交渉は継続しており、妥結までには時間を要するとみられる。

ツイッター側の弁護団はいかなる提案もまだ受け入れていない。

デラウェア州衡平法裁判所の判事は5日付の資料に、訴訟停止の手続きが取られていないため、審理を予定通り17日に開始する準備を続けていると記した。

マスク氏は再提案で、銀行融資などデットファイナンスの受け取りを待って買収取引を完了することも条件として提示していた。ただ、関係筋によると、双方はこの条件を取り除いて合意をまとめる公算が大きい。

米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、マスク氏とツイッターの代理人は買収額引き下げについて過去数週間に複数回協議の場を持ったが、不調に終わった。マスク氏側は当初、最大30%の減額を求めたが、その後に減額幅を約10%に縮めた。ただ、ツイッターからは拒絶された。

マスク氏の弁護団が和解に持ち込むことを選んだ理由は不明だが、同氏は6日の証言録取でツイッター側から厳しい質問を受ける見込みだったため、買収履行に関する交渉でツイッター側に有利に働いた可能性がある。

マスク氏が最高経営者(CEO)を務める電気自動車(EV)大手、テスラの株価は5日に3.5%下落。投資家はツイッター買収のために同氏が追加でテスラ株を売却する必要が生じるほか、テスラの経営に悪影響が出ると懸念している。