2022/10/5

【ノーベル賞決定】ペーボ博士、日本メディアに語る

2022年のノーベル生理学・医学賞に選ばれたドイツのマックスプランク進化人類学研究所所長、スバンテ・ペーボ博士が、発表から一夜明けた10月4日、日本メディアに向けたオンライン記者会見にサプライズで登場した。
ペーボ博士が客員教授として籍を置く沖縄科学技術大学院大学(OIST)の主催。
受賞の知らせを受けたときの心境から、これまでの研究生活のハイライト、若者へのメッセージまで、多岐にわたる質問にドイツの自宅から丁寧に答えた。
予定を延長し、約1時間にわたり行われた会見の詳しい模様をお届けする。
※読みやすさのため、編集部で内容の編集や順番の入れ替えを行っています。
INDEX
  • ジョークかと思った
  • 「ミイラのDNA」での失敗
  • ネアンデルタール人が残した遺伝子
  • 人類は互いに混ざり合ってきた
  • 私がOISTで研究する理由
  • 本当に興味があることをしよう

ジョークかと思った

──受賞の一報を聞いた時、どう思いましたか。
(知らせを受けたのは)朝の9時前、ちょうど10歳の娘を学校に送ろうとドアを開けた時でした。最初はジョークだと思いました。研究チームの誰かがノーベル賞委員会のまねをしたのかと。結構シリアスなトーンだったので事実だと認識しました。