2022/10/6

ワークマンの常識を覆す「ファンマーケティング」がスゴすぎる

「ユーザーイノベーション」を知っているだろうか。
ユーザー自身が商品を改良したり、新しい使い方を発見したりする。つまり、イノベーションを起こす主体が、企業ではなくユーザーなのだ。
その先駆者として知られるのがレゴ社。ファンのアイデアが商品化され、それが新たなファンを生むといった熱狂を生んでいる。
高度なテクノロジーであっても、あっという間に陳腐(ちんぷ)化する世の中にあって、熱いファンの存在は他社がまねできない強みそのもの。
それだけにユーザーイノベーションは、今注目されているビジネスモデルなのだ。
実は日本にすごい実例が存在する。それがワークマンだ。
10年間で売上高2.6倍、営業利益率も20%超えと、驚異的な成長を遂げてきた。
快進撃の一端として「データ経営」が知られている。ところが、別の要因として「ファンイノベーション」と「ファンマーケティング」の存在があることは、あまり知られていない。
そこで今回は、NewsPicksでもおなじみのワークマン専務取締役の土屋哲雄氏を直撃。
ファンイノベーションがもたらす「破壊力」を
📌新分野の成功率を飛躍的に高めるSNSの声
📌テレビCMの数十倍強烈なファンのSNS発信
📌社内意見や市場調査を圧倒するファンの一声
の3つのポイントで紹介する。
INDEX
  • きっかけは、JKと福山雅治
  • 真のファンは「買うな」と言う
  • 宣伝効果はテレビ広告の数十倍
  • 「らしさ」はファンが決める
  • 1000人の声より1人のファン
  • イノベーションとは組織改革

きっかけは、JKと福山雅治

──ユーザーイノベーションで有名なレゴも、きっかけはハッキングによる製品改良だったそうです。いわば「偶然のたまもの」だそうです。
土屋 あれは忘れもしません。ある時、福山雅治さんが来店したことがSNS上で話題になったのですね。
なぜ、あのような人がワークマンに(笑)