[ヘルシンキ 29日 ロイター] - フィンランド政府は29日、ロシア人旅行者の入国を深夜から原則として拒否すると発表した。ウクライナでの戦争への徴兵を避けようとする何千ものロシア人にとって欧州連合(EU)加盟国への最後の直接の陸路が閉鎖されることになる。

週末には約1万7000人のロシア人がフィンランドに入国し、1週間前に比べて80%増えていた。フィンランド政府は今回の措置で入国者数は大幅に減少すると指摘した。

ハービスト外相は記者会見で、今回の決定はウクライナや近隣諸国との協議の結果だとして「ロシア人の旅行目的でのフィンランド入国はフィンランドの国際関係を危うくする」と語った。

ハービスト氏は、家族の訪問、就労や就学のための入国は引き続き許可されると説明した。

今回の禁止措置は、ロシアのウクライナ侵攻を受けた西側諸国の対ロシア制裁措置の一環となる。

EUはロシアからの航空便を全て禁止し、鉄道と道路だけを利用できるようにしている。今月には、欧州の多くの国を自由に移動できる「シェンゲン協定」域内に入るためのビザ発行の制限でも合意した。

フィンランドに先週入国した若いロシア人男性らはロイターの取材に対し、徴兵を恐れて出国したと話していた。

*動画を付けて再送します。