(ブルームバーグ): NTTは京都府内にデータセンターを建設する。投資額は約400億円。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)が進む中、関西圏でも低遅延、大容量通信サービスに対する需要が高まっていることに対応する。

NTTグローバルデータセンターの鈴木康雄社長によると、NTTグループが国内でデータセンターを建設するのは2019年以降初めて。建物は地上4階建てで、地盤の固い京都府南部の相楽郡に建設予定だ。25年のサービス開始を見込む。

大阪など関西圏ではデータセンター事業が急速に拡大し、地元企業だけでなく、クラウド事業者など国内外の大企業からの需要が高まっている。NTTは今回建設するデータセンターを活用し、同社が提唱する光技術による通信基盤「IOWN(アイオン)」構想で、商用サービスの開発を加速させたい考えだ。

鈴木社長は記者説明会で、「新型コロナウイルス感染拡大の影響で景気は落ち込んだが、働き方改革などデータセンターをアウトソースする需要は多かった」とし、今後も成長が期待できると述べた。

独立系調査会社のストラクチャーリサーチによると、世界のデータセンター市場は年平均11.5%のペースで拡大し、26年は推定で1044億ドル(約15兆円)に達する見通し。

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