ノルドストリームガス漏れ、4カ所目発見=スウェーデン沿岸警備隊
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過去にはCIAがシベリアのパイプラインを爆破した前例があること、米国政府がパイプラインを止める用意があると以前から警告していました。果たしてこんな尋常ではないことを実行に移せるのは誰でしょうか。NS2の建設を当初からやめさせたかった国はどこでしょうか。破壊によりガス価格が上がったら得をする国はどこでしょうか。(※パイプラインが破壊されたので、露は輸出できません。)
注目のコメント
今朝、スウェーデン沿岸警備隊司令部はNord Stream1・2で新たな漏出が確認され、パイプライン破壊ポイントは合計4か所となったと公表しました。
メディア・SNSでは「NS1・2を誰が破壊したか」話題になっています。EUは犯行主体について言及を避けていますが、爆発海域にロシア海軍の艦艇が確認されたといった報道もあり、ロシアの攻撃である可能性があります。
現在、欧州に対して気体状天然ガスを最も供給しているノルウェーでは、危機意識が高まっています。海軍士官学校Tor Ivar Strømmen大佐はノルウェーのテレビ局TV2に対し「ロシアは意図的に天然ガスパイプラインを破壊した」「今後半年以内に、ノルウェーのエネルギー輸出インフラが攻撃される可能性がある」といったコメントをしています。エネルギー危機は安全保障問題そのものとなりました。
日本でも、アジアスーパーグリッドなど、国際連系を推進する動きがありますが、安全保障面から再考すべきだと考えます。
さて、今回の事態で欧州エネルギー危機は新たな局面に突入したと考えます。弊職はこれまで、ロシア産天然ガスの輸入を制限すると市場価格が上昇して、結果としてロシアの財政収入を潤わせることから、ロシア産天然ガスの輸入制限等の制裁・輸入自粛は反対でした。
以前から述べておりますが、Gazpromの欧州向け長期契約のうち、85%以上はガスハブ価格若しくはプロンプト市場価格リンクとなっており、市場価格が上昇したら販売価格も連動する仕組みとなっています。ACER(欧州エネルギー規制機関)が欧州公益事業者に対し、調達した天然ガスの市場玉出しを要請していたことから、公益事業者は市場価格変動リスクを抱えることができず、結果として欧州にとってリスクのある契約となっていたのです。
仮に供給量が半減したとしても、取引価格が3倍になれば、ロシアの収入は増加します。制裁を声高に述べられている有識者はこの点を無視された言説が多く、私は大変問題視しています。ちゃんと勉強していただきたい。
ところが、ロシアと欧州公益事業者の長期契約で最も重要であるNS1・2が破壊され、今後ロシアによる欧州への天然ガス供給が大幅に増加する見込みはほぼなくなりました。「量か価格か」の議論は「量」の前提が変化したのです。欧州は、脱ロシアを加速させることになるでしょう。ぶくぶくいってるうちはまだいいけれど。
全部ガスが抜けて内圧がなくなると、パイプの中に海水が侵入してくるような気がします。
そうなったら中から錆びがいって、少なくともそこのとこは「全部パア」になりかねんです。
技術屋さんたち、気が気じゃないんではないでしょうか?。