アルツハイマー新薬、承認申請へ=エーザイ、年度内に日米欧で―治験で効果確認
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アミロイドβを標的とした抗体製剤である「レカネマブ」の第3相臨床試験が行われ、9月27日にその結果が発表されました。この臨床試験では、早期のアルツハイマー型認知症の患者1795人を対象に、レカネマブ投与群、プラセボ群などに割り付け、「18ヵ月後の認知症に関する症状スコアの平均変化量」を主要評価項目としています。結果、レカネマブ投与群では27%の認知症症状の悪化抑制を示し、統計学的に有意な結果であったと報告されています。エーザイはこの臨床試験の結果をもとに、2022年度中の米国におけるフル承認申請、日本・欧州における販売承認申請を目指すとしています。
この承認プロセスにあたっては、統計学的に有意だったこの結果が、実際にアルツハイマー病の患者さんを治療した時にどれほどの効果をもたらすかという、「臨床的な有意性」がどう判断されるかが鍵になると思います。
なおエーザイの内藤CEOは臨床試験のp値が「0.00005」であったことに関して、「私も長い間この仕事に携わっているが、このようなp値を見たのは初めて。非常に高い統計学的有意性と言えると思う」という発言をし、p値の意味を取り違えたことで話題になりました。