日本の「EV普及の遅れ」は批判されるべきか欧州のエネルギー危機が示す現実的な視点
世界的な環境NGOであるグリーンピースが9月8日に発表した報告書で、日系自動車メーカーを気候変動対策で下位にランク付けしたことが話題となった。 もっとも、こうしたランキングには、必ず主観的な評価が入るものだ。このグリーンピースの報告書は、電気自動車(EV)普及への取り組みを手厚く評価するものだった。...
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歴史を見れば明らかで
元々欧州の排ガス規制であるユーロ規格は、日米に比べてNOx規制値が緩かった
そもそも大気をキレイにするより、自動車メーカーや性能に配慮していたわけ
そこで90年代に流行ったのは欧州直噴ディーゼル
低燃費、ハイパワー、CO2排出量も少ないのでクリーンディーゼルと呼ばれた
しかし、NOx規制値をクリアしないと米国に輸出できない
その状況からなかなか米国でシェアを獲得できなかった
自慢のディーゼルエンジンを輸出できなかったわけで
2006年時点で、VWは米国でのシェアをそれまでの数%から二桁%へ伸ばす目標を立てて
低燃費ハイパワーなディーゼルを売り込んだ
EA189と呼ばれる直噴ターボディーゼルエンジンは、ハイパワー低燃費、かつ米国の排ガス規制をクリアする素晴らしいエンジンとして評価された
尿素SCRを使用せず、NOx吸着だけでクリアした
しかし、2015年に違法なディフィート(排ガス浄化システム停止制御)が発覚
本来ディフィートは触媒や排ガス浄化システムが性能を発揮するまでの冷間時に制御を変える、などで使われていたものだが、それを排ガス検査中だけ機能するようにした
当たり前だ、通常使用時に排ガス浄化システムを稼働させる(燃焼温度を下げる、EGRをフル稼働させる)とパワーが出ない
それではディーゼルの魅力がない、誰も買ってくれない
2015年までは、欧州は今後ともクリーンディーゼル推しで行く予定だった
しかし、あやが付いてしまったので、急遽予定変更
ハイブリッドは元々ディーゼルとの組み合わせでは効果が限定的なので、さほど投資してなかった
ガソリンハイブリッドはやってはいたが、燃費性能でトヨタに完敗してしまう
そうすると、残されているのはBEVしかない
欧州は地続きなので、高速長距離移動の用途が多い
高速で満タン1000キロ走行という要求も珍しくない
それはBEVでは達成不可能(BEVの高速電費はカタログ上の数値から急激に悪化する)
そんなユーザーのニーズすら無視して強行している現状
うまくいくわけがない
エネルギー危機でも本当にEV化が進むかどうか、早くもEUは試されたことになります。
勿論、カリフォルニアの場合はインフレも進みガソリン自体、リッター250円みたいな世界に突入しているので、ガソリンもEVもどちらも大変といった様相を呈している。(乗らないのが1番なのだろうが、そういうわけにもいかない)
何事も極端に物事を決めると、揺り戻しがある時ににっちもさっちもいかなくなる。HVも含めて現実路線を考えるというのは案外、揺り戻しが来るのかもしれない。
地球のためか、産業競争力強化が狙いか。
政治的な思惑で動くのではなく、ユーザーが求めるものを適宜適切に世界に提供していくメーカーが、次世代車で優位に立てると思います。それが日本メーカーであって欲しいのですが。