キャシー松井が考える「ダイバーシティが企業の成長に必要な理由」
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キャシーさんの記事、いつも大変参考になります。
この記事にもあるように、女性役員の割合が20%以上の企業はは、EBITDA、ROE、ROIいずれの指標も、それ以下の企業より高いというデータが出ています。これはダイバーシティ経営が何よりイノベーションの促進に繋がるからです。
私はよく、この例えに、左利きと右利きの例を出します。多くのものが右利きで作られている世の中では、左利きの人の苦労は知ることができません。しかし、かといって左利きの人にとって使いやすい商品を作るために、全てを左利きにすることも違うはずです。右利きにも左利きにも使いやすいものを考えると、自然と今まで考えもしなかったアイデアが思いつく。これがダイバーシティの本質だと思っています。男性と女性がともに議論することで初めてイノベーションは生まれるわけです。
そしてそれを実現するには、その意思決定の議論に女性を増やすこと。これが女性の管理職や役員比率をなぜ上げる必要があるのか、という理由に繋がります。
アメリカの中間選挙でもESGが焦点になるように、ダイバーシティの議論も、もはやグローバルでは決して軽視できないテーマです。日本でも女性活躍を皮切りにDE &Iを進めていきたいですね。
注目のコメント
「2011年にCatalystがフォーチュン500企業を対象に行った調査では、女性取締役が3人以上いる企業では、女性取締役がいない企業に比べて、ROEが平均50%高い(15%対10%)という結果が出た」という例を挙げられているように、リーダーのダイバーシティと企業の財務パフォーマンスとの間に正の相関があるというデータは世界的に様々な調査で示されています。
次に必要なのは、「では財務パフォーマンス向上につながった企業は、どのようにダイバーシティを意思決定の中で活かしているのか?どんな局面で役に立ったのか?」というリアルな情報だと思います。おそらく十羽ひとからげに「これが決め手」ということはなく、いろいろな事例があると思います。そうした具体的な情報が増えると、「活かす」ということの解像度があがっていくと感じます。
また、頭数を揃えてもダイバーシティを業績向上につなげられないのは何が原因なのかをつぶさに見ていくことも必要です。そうでないとうわべだけで終わってしまう可能性があるからです。
ダイバーシティ経営で業績が上がった企業に、活かし方の具体例をどんどん発信してもらえるといいなと思います。べき論ではなくfactベースに語られていて、気づきも多くとても良記事だと思いました!
ビックリしたのが、スタートアップに関して。「女性のみ創業」ではなく「創業メンバーに女性がいる」だけでも資金調達額に大きな開きがあるということ。なんでそうなるのか、とても疑問です。てっきり女性のみ創業<男性のみ創業なのだと思っていました。
「さらに女性創業では1ドルの投資に対して78セントの収益を上げたのに対し、男性創業ではその半分以下、わずか31セントしか生み出せていなかった。」
すごいインパクトのある数字ですね。
女性創業者がいるマーケットは、相対的にブルーオーシャンが多く、一度ハマると市場をdominateしやすいのかな?と思いました(思い込みかもしれませんが…)
GlossierやRent the RunwayやBumbleのようなユニコーン企業は、男性のみの創業チームからは生まれなかったと思います。Shippoのような全然関係ない業界の女性創業者もいるので、一概には言えないかもしれませんが。女性参加率やダイバーシティがまだまだ言葉で登場するうちは、実態はまだまだ。
本当に普及しているとそういう言葉すら無くなっている。
あるカンファレンスなどで、イスラエルだと偶々並んだグローバル企業のR&Dトップが6人並んで、3人が女性などと言うことはごく日常である。スタートアップのCEOはまだまだ男性が多いイメージであるが、イノベーション界隈には男性だの女性だのという議論は聞こえてすらこない。