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【体験記】ウクライナ難民支援の「最前線」で見たもの

NewsPicks編集部
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    ジョーシス株式会社 シニアエコノミスト

    リアルな体験談を興味深く読みました。若い人がこうした体験をして、それを発信することには高い価値があります。

    ミャンマーについては、さらなる複雑な問題があります。仮に日本がロヒンギャを多く受け入れたとして、在日ミャンマー人コミュニティがロヒンギャを「ミャンマー人」として支援をするのかどうか、という点です。ミャンマーでは法的に定義された「民族」としてロヒンギャが認められていません。この方針を背景に、ロヒンギャのことを、ミャンマーのエスタブリッシュメント的には「正しい」呼称として、「ベンガリ」と呼んだ日本大使は批判を浴びました。ミャンマーを知っているが故の発言が裏目に出てしまったという事例です。

    また、もう一つ難しいのが、ロヒンギャは一般的に国籍を持たないことです。これは難民認定プロセスにおいて、もう一段の複雑さが生じます。

    クーデターを受けて、バーチャルで成立した国民統一政府(NUG)は、少数民族重視やロヒンギャ対策について触れていますが、なにせ、ビルマ族中心主義の産物として生まれた問題という側面もあります(そして日英による植民地支配もロヒンギャ問題の遠因です)。NUGは少数民族をバーチャル内閣の閣僚として複数名起用していますが、ロヒンギャをどこまで、ミャンマーという国の一つとして認めるのかどうか。容易にNUGが政権を奪還するとは思えませんが、将来、長期的に、仮に奪還する日がやってきたときに、ロヒンギャについての規定を変更し、国内で国民として受け入れるのか。長い歴史に根ざした「ベンガリ」として扱ってきたロヒンギャに対する考え方が変わるのか。

    アウンサンスーチーですら、ロヒンギャに対しては従来の「冷淡な」路線を取らざるを得なかったという経緯があり、過去に受賞した様々な賞が剥奪されてしまった経緯があります。その時に、国軍の残虐行為をある程度認めてしまったことが、国軍との大きな溝を生んでしまった(数多くあるうちの)一つの要因とも言われています。


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    静岡県立大学国際関係学部 准教授

    ボランティアは、効率的に配置され、運用されることで、より大きく貢献できます。各地から送られてくる物資についても同じことがいえます。
     亡くなったウクライナ人のためにずっと墓掘りと埋葬をしている米国人のボランティアという人がいましたが、こういう重要なボランティアも、いきなり訪ねて行ってやらせてもらえるわけではありません。ウクライナ政府などからのしかるべき斡旋が必要です。
     ウクライナの場合、非常に好意的で、財政的に無理をしてでも支援してくれる、ポーランドという隣国があります。そして何より、ボランティアの斡旋にまで手が回るウクライナ政府が健在です。
     ソマリアやイエメンといった、中央政府が健在ではなく、安全な隣国も無い紛争地の場合は、こういうボランティアの斡旋はできません。
     台湾で事が起きた時は、ポーランドの立場になれる国は日本以外には無く、沖縄県でこういう後方支援や難民受け入れが非常に大規模で行われる必要が想定されます。

    ミャンマーの場合、隣国のタイ、バングラデシュ、インドが、難民受け入れの役割を果たしています。いずれの国も、ミャンマー人全般にそれほど好意的ではなく、外国人のボランティアなどもかなり制限しています。
     ミャンマー国内については、国軍と国民統一政府、その他の少数民族組織が割拠して内戦を続けている状況で、支援を受け入れる体制は整っていません。
     実のところ、ミャンマー難民は世界各地に200万人はいますが、米国やカナダでも、受け入れるのは数万人までです。もちろん、日本よりは圧倒的に多いですが。
     結局、大多数のミャンマー難民は、タイかバングラデシュにいます。先進国がする必要があるのは、これらの国での難民の衣食住や教育、医療を支援することで、米国はバングラデシュのロヒンギャ難民キャンプに対してだけでも、過去5年間で19億ドルを支出しています。


  • NewsPicks 編集部(シリコンバレー支局長)

    難民特集の週末にぜひ、読んでいただき、現地の様子を思い浮かべて欲しくなる報告です。

    世界にはたくさんの不幸や悲劇があります。でも、(自分も含めて)自分の生活が忙しくて、目先のことが大変で…こういった世界で起きている難民の話をゆっくり考えることも日に日に少なくなっているように思うのです。

    今回の報告で、現地ではまだまだ「激変した日常」が続いているのだということがよくわかりました。

    難民問題は、もちろんウクライナだけでなく、世界で起きている問題です。日本の横を見ればミャンマーのロヒンギャ問題などもある。決してウクライナだけではないのですが、ウクライナを通してみることで、世界で同じような状況にいる人が1億人を越しているのだと感じることができます。

    一人の力が小さすぎて、結局何から始めていいか分からない。まさに戦争や、難民問題は大きな問題で、時に私たちのエネルギーを大きく奪います。でも私自身も関心を持ち続け、ニュースのアンテナを立て続けることが必要なのだと改めて思いました。


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