[20日 ロイター] - 米国株式市場は反落して取引を終えた。連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を明日に控え、新たなポジション構築が手控えられる中、インフレが米企業を圧迫していることを示す新たな発表が重しとなった。

S&P総合500種は過去3営業日にわたって、強力な支持線とされる3900ポイントを終値で下回った。

前週にさえない見通しを示した宅配大手フェデックスに続き、19日には自動車大手フォード・モーターが、物価上昇で部品や原材料費が第3・四半期に当初想定よりも約10億ドル増えるとの見通しを示した。

フォードはまた、部品不足で一部の納車が第4・四半期にずれ込むとした。株価は12.3%安と2011年以来最大の下落率を記録した。同業ゼネラル・モーターズ(GM)も5.6%値下がりした。

BNPパリバの株式・デリバティブ戦略責任者、グレッグ・ブートル氏は「一部の主要企業が圧力に直面していることを明らかにしており、第3・四半期決算では利益率低下や売上高の鈍化が見られる可能性がある」と述べた。

21日まで開催のFOMCでは3会合連続で75ベーシスポイント(bp)の利上げが決定される見通し。市場では100bpの利上げ確率も17%織り込まれており、最終的な金利水準は2023年3月までに4.49%に達すると予想されている。

BNPパリバのブートル氏は「持続的な株価上昇を阻む逆風が多い。連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを実施している間(株価収益率の)拡大は難しい」と指摘した。

S&P主要11セクターは全て下落。景気動向に敏感な不動産が2.6%安、素材が1.9%安と下げがきつかった。

スポーツ用品大手ナイキは4.5%安。中国での新型コロナウイルス感染拡大に伴う9月上旬のロックダウン(都市封鎖)の影響を巡る懸念から、バークレイズが投資判断を「オーバーウエート」から「イコールウエート」に引き下げた。

カジュアル衣料品大手ギャップは3.3%下落。約500人の人員削減を発表した。先月下旬には在庫過剰と販売不振により通期見通しを撤回している。

米取引所の合算出来高は99億株。直近20営業日の平均は107億1000万株だった。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 30706.23 -313.45 -1.01 30888.53 30888.53 30465.91

前営業日終値 31019.68

ナスダック総合 11425.05 -109.97 -0.95 11440.14 11520.99 11343.72

前営業日終値 11535.02

S&P総合500種 3855.93 -43.96 -1.13 3875.23 3876.01 3827.54

前営業日終値 3899.89

ダウ輸送株20種 12778.72 -296.38 -2.27

ダウ公共株15種 1008.51 -16.11 -1.57

フィラデルフィア半導体 2539.50 -38.45 -1.49

VIX指数 27.16 +1.40 +5.43

S&P一般消費財 1231.86 -21.15 -1.69

S&P素材 455.45 -8.81 -1.90

S&P工業 752.38 -9.41 -1.23

S&P主要消費財 741.26 -3.98 -0.53

S&P金融 545.52 -8.05 -1.45

S&P不動産 244.43 -6.45 -2.57

S&Pエネルギー 592.89 -3.84 -0.64

S&Pヘルスケア 1456.05 -17.06 -1.16

S&P通信サービス 173.98 -2.84 -1.61

S&P情報技術 2258.58 -11.48 -0.51

S&P公益事業 375.59 -5.49 -1.44

NYSE出来高 9.44億株

シカゴ日経先物12月限 ドル建て 27245 - 205 大阪比

シカゴ日経先物12月限 円建て 27230 - 220 大阪比