【対談】ビジネスパーソンを虜にする「ファスト教養」を斬る
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お菓子のように食べると美味しいけど栄養が偏っているものと、成長や健康のための食事が異なるように、情報や学びにおいても質の違いを意識したいです。
ただし、お菓子だけだと体に悪いですが、疲れた体への清涼剤になるように、ファスト教養も役割はあるはずです。
人生を豊かにしたければ、社会に出てからも学び続ける必要があると考えます。
それでも、深い学びへのとっかかりがない場合、様々な分野に浅く触れて、何かに興味を持つきっかけになることもあり得るので、ファスト教養に手を出すことは、何もしないよりはマッチベターなのではないかと捉えています。「ファスト教養」とは少し違いますが、時々思うのは、中学校や高校の国語の教科書って結構いいものを載せていたのに(森鴎外『最後の一句』とか夏目漱石『夢十夜』くらいしか覚えていません)、なにかバカにしてうまく生かせなかったなあということ。経営学にはabsorptive capacityという概念がありますが、土台がないから作りたいけど、土台がないからそもそも吸収できないのは悩ましいなあと思ったりしました。
「手っ取り早く学べて、ビジネスに役立つ」を謳う、近年の教養ブーム。この現象を「ファスト教養」と名付けたブロガー・ライターのレジー氏が、大学時代に薫陶を受けたという楠木建氏と、ブームがはらむ問題点を語り合います。
学びの入り口が「ビジネスに役立つ」だっていいじゃないか……と思わなくはないのですが、楠木先生が解説する「教養」の明快な定義や、私たちを駆り立てる「なにか勉強しておかないとマズいんじゃないか」という不安(焦り)の解剖などを通じて、「なんのために学ぶのか」を改めて考えさせられる対談になりました。
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