2022/9/22

【対談】ビジネスパーソンを虜にする「ファスト教養」を斬る

NewsPicks編集部
「手っ取り早く何かを知って、ビジネスシーンのライバルに差をつけたい」
「そうしないと競争から脱落してしまう」
…そんな焦りや不安と結びついた、昨今の学びのあり方を「ファスト教養」と名付けたのは、ライター・ブロガーのレジー氏だ。
この「新しい」教養ブームが、本質的にはらむ危うさとは何か? レジー氏が学生時代に薫陶を受けた楠木建氏との対談を通じて、あぶりだしていこう。
INDEX
  • ファスト教養というブーム
  • 教養=自由であるための技法
  • お金で自由は得られるか
  • 「目的ありき」で考える
  • 不安の多くは「幻想」である

ファスト教養というブーム

──レジーさんは、著書の『ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち』(集英社新書)のなかで、近年ビジネスパーソンに受けている「教養」のあり方を、「ファスト教養」と名付け、従来の「教養」と次のように比較されています。
NewsPicksとしては「ファスト教養」のニーズを理解しますし、レジーさんも著書のなかで、ファスト教養の流行にNewsPicksが果たした役割を指摘されています。そのうえで、あえてこのムーブメントにひそむ問題点を、おふたりにお聞きしたいと思います。