[ドバイ 19日 ロイター] - イランで19日も髪を覆うスカーフの着用が不適切として警察に拘束された女性が死亡した事件に対する抗議活動が続き、クルド系人権団体によると4人が死亡した。ただ、抗議活動参加者の死亡は公式には確認されていない。

イランの首都テヘランで先週、22歳のマフサ・アミニさんが、女性に義務付けられている髪を覆う「へジャブ」の着用を巡り逮捕された後、意識がなくなり死亡。テヘランのほか、アミニさんの出身地のクルディスタン州を含む複数の場所で抗議活動が行われていた。

抗議活動開始から3日目となった19日、クルド系人権団体「Hengaw」によると、大規模な抗議活動が行われていたクルディスタン州ディバンダーレで2人が死亡したほか、15人が負傷した。2人は治安部隊の「直接の発砲」で死亡したとしている。

このほか、アミニさん出身地であるクルディスタン州サケズで抗議活動参加者に治安部隊が発砲し、2人が死亡した。

国営テレビは多数の抗議活動参加者が逮捕されたと報じたが、参加者が死亡したとの主張は否定。ロイターは人権団体の発表を独自に確認できていない。

米国家安全保障会議(NSC)報道官は、アミニさんの死は人権侵害にあたるとし、説明責任が必要との考えを示した。