大場紀章「脱炭素化は日本の力を底上げする最後のチャンス」
コメント
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この特集の趣旨に反さない範囲で、ポリティカルコレクトに、嘘をつかず、何かしら意味のあることを伝えるのはかなり難しい。あえて誤解を招く発言をしている所、到底無理な提言をしている所もあります。
山岡さん
アンモニアはただ燃やせばNOxでますが、還元剤でもあり、それ自体にNOxを抑える作用があります。アンモニア石炭混焼の燃焼実験では、バーナーの燃焼空間を調整し還元雰囲気にすることでNOxをほぼ完全に抑えられることがわかっています。
アンモニア石炭混焼は、それ自体はコストで意味はありませんが、それ以外の所に波及する効果があります。
まず、アンモニアはパイプラインやLNGを代替する天然ガスの運搬方法と捉えるべきです。初期投資が比較的小さいため、これまでパイプライン敷設やLNG輸出基地投資のリスクを取れなかった小規模ガス田に商機を見出すことができます。
また、ブルーアンモニアは日本でサイト選定が難しいCCSのアウトソーシングという位置付けがあります。国内だけで脱炭素をしようとすると、国内CCSが必須となりますが、どこでも人が住んでいる日本で微細地震が起きるCCSを実施するのは政治的に殆ど不可能です。脱炭素の旗を下げず海外にCCSをアウトソースできることにこの技術の意味があります。
もう一つは、アンモニアは石炭火力発電所の設備を可能な限り温存できることです。貯蔵コストの高いLNG比率が高過ぎる日本は、石炭火力の設備をどのように維持するかが問題になります。21世紀を生きる上で、戦争などいざというときに石炭は最後の頼みの綱となります。
SMRは原発の規模による社会コスト問題を解決できる可能性があり、今以上に期待されると思います。石炭火力は政治的に輸出することは相当困難です。藻類由来石油は私の知る限り現時点で普及を推進すべき段階にはありません。
田辺さん
そうですね、その意味では殆ど終わっています。
注目のコメント
「脱炭素で二酸化炭素を46パーセント減らすこと自体、大きな問題だとは思っていません」
「むしろ、その旗印のもとに日本をどれだけ変えることができるか。そのほうがはるかに重要です」
本当にすばらしく、感動を覚えました。
日本は元来化石燃料を輸入しつづけてきた国であり、それを再エネを中心とした脱炭素のエネルギーに置き換えていくメリットが大きい国のはずです。
また、相対的な地位は低下したとはいえ、日本は技術立国で生きてきた国であり、脱炭素をテコにして国力の底上げを図ると言うのも極めて真っ当なご意見だと思います。
大場さん、ありがとうございました。
でも、(田辺さんのコメントにもあるように)もうかなり終わっているのかもしれません…大場さんの記事。
おっしゃられているように、脱炭素化を、日本の競争力を底上げしていくための最後のチャンスと捉え、将来の利益を確保するための絶好の機会と捉え、推進することが必要なのだと思います。