[フランクフルト 11日 ロイター] - ロシア産天然ガスが途絶するとの不安が広がるドイツの家庭で、電気ファンヒーターの導入が進んでいる。一方で、エネルギー効率の悪さが指摘されており、電力事業者などは電気代の高額化や電力系統への負荷増大につながり、停電の恐れもあると警鐘を鳴らしている。

独エネルギー・水道事業連盟(BDEW)のアンドレーエ事務局長は11日付の独経済紙ハンデルスブラットで、電気ヒーターについて、控えめに使用しなければ電気代がかさむと指摘。「寒い冬の夜、多くの家庭が一斉にヒーターをつけた場合、電力系統に大きな負荷がかかる」と語った。

連邦ネットワーク庁のミュラー長官も、10日の独紙ターゲスシュピーゲルとのインタビューで、電気ヒーターの使用ピーク時に局所的な停電が起こる可能性があるとの見方を示した。

電気ヒーターは、ガスによるセントラルヒーティングよりも高くつくことになると付け加えた。

市場調査グループGfKによると、ドイツでは今年上半期、電気式の暖房器具が60万台販売された。前年同期と比べて約35%増加した。