[ワシントン 9日 ロイター] - 米商務省が9日発表した7月の卸売在庫は前月比0.6%増となり、前月発表された速報値の0.8%増から下方改定された。企業が在庫の補充を遅らせたのが要因。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は、速報値から変わらずだった。前年同月比は25.1%伸びた。

6月の前月比は1.8%増えていた。

7月の部門別をみると、自動車在庫が1.7%増と、伸び率は6月の3.0%から鈍化。国内総生産(GDP)算出に用いられる自動車を除く卸売在庫は7月に0.5%増えた。

卸売売上高は1.4%減。6月は1.6%伸びていた。

7月の販売ペースで在庫が全てはけるのに必要な期間は1.29カ月となり、6月の1.26カ月から延びた。

在庫はGDPの重要な構成要素になっている。2022年第2・四半期の米GDPは予想に反してマイナス成長となり、堅調な労働市場と相反する結果となった。マイナス成長になったのは昨年の終盤に企業が積み上げた過剰在庫の影響が大きく、個人消費が軟化していた時期に、より多くの注文を受ける前に在庫を解消していたのを反映した。