[イスタンブール 6日 ロイター] - トルコのエルドアン大統領は6日、アンカラで記者団に対し、欧州に天然ガスを送る海底パイプラインをロシアが再開未定で停止している状況について、「欧州の自業自得だ」と語った。ウクライナに侵攻したロシアに対する欧州の制裁のせいで、プーチン大統領がエネルギー供給での報復に駆り立てられたと主張した。

エルドガン氏はプーチン氏について、「あらゆる手段や武器を使っている。このうち最も重要なのが天然ガス(での報復)だ。われわれはそれを望まなかったはずだが、残念なことに、これが欧州で起きていることだ」と語った。「欧州は今度の冬に深刻な問題に直面すると思う」とも述べた。

トルコは北大西洋条約機構(NATO)加盟国だが、ロシアのウクライナ侵攻を批判し同国に武器を供与する一方、西側によるロシア制裁には反対し、ロシアとの貿易や投資を継続し、ロシア観光客も引き続き受け入れている。西側による制裁に加われば既に疲弊しているトルコ経済の打撃になるとし、ロシアとウクライナの停戦仲介に集中するべきだと主張してきている。