米政府、来年にコロナワクチン・治療薬供給の民間移行を想定=高官
コメント
注目のコメント
米国政府は公的管理により新型コロナウイルス感染症に対し強力な感染抑制政策を実施してきましたが、近い将来その管理を外して民間に委ねるとするものです。いずれは移行されるものですが、時期は慎重に判断されると思います。
主目的は、新型コロナウイルス感染症の最悪の上限が予想できる範囲になってきた中での、多額の財政支出の抑制ですが、新型コロナ用ワクチンや治療薬が市場に安定供給されるめどが立つタイミングで実施されると思います。
具体的には、(1) ワクチンを政府買い上げから民間へ移行させる
実施されれば、自由価格制をとる米国の医薬品販売制度の中で、製薬企業は値上げを実行すると思います。現在の価格(1回接種量当たり25ドル程度)は、政府の大量買い上げを前提としたもので、米国での医薬品の価格水準からみて破格の安値だと思われるからです。
(2) 治療の公費負担を外す
米国の場合、感染者が医療機関の受診した場合にかかる費用は、自主的な保険に加入していなければ、抗体医薬品ならのその価格が数十万円~、抗ウイルス薬なら10万円弱、ここに診療報酬が加わると、数十万円~100万円越えが予想されます。民間保険加入者は、契約内容により様々な対応になると思います。
上記、(1),(2)を実施すれば、感染者の放置により感染の抑制に歯止めがかからなくなること、それに伴って当然死者の増加や労働力の低下などが発生し、社会的なコストが増加することから、米国政府としては、感染が蔓延してもそのデメリットが限定されると確信を持てる時期までは、全面的に手を引くことはないと思います。またその移行段階において、全面補助から一部の補助に移るなどの段階的な手法がとられると思います。