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トルコ政府のシリアについての関心事項(いくつかありますが)のうち、最大のものは、350万人を超える、トルコに滞在するシリア人難民を送還することでしょう。
 10年を超えるシリア内戦の過程で増え続けたシリア人難民について、トルコ国民の感情は悪化するばかりです。排斥運動で難民が殺される事件も増えています。
 来年の総選挙でも、シリア難民の送還は国民的な争点となるでしょう。

どんな国でも、10年以上住んでいる難民を送還するというのは非常に難しい作業です。
 エルドアン政権としては、シリア北部をトルコ軍によって安全地帯として(それほど安全でもないですが)、そこにシリア人難民を送還する、という作業を2016年から続けてきました。
 そこで警察を任命し、学校やモスクを建て、トルコの通貨を流通させています。
 そういう意味では、トルコが実効支配しているのと違いありません。
 ただ、350万人の難民の送還がそもそも最優先事項で、実効支配はそのための手段、というのは本当でしょう。
 エルドアン政権としては、シリア人難民送還をいよいよ本格的に進め、来年の総選挙のセールスポイントとしたいところでしょう。
エルドアン大統領、領土を奪ったら、それこそ国連憲章違反で、プーチンと同じ穴の狢。テロ組織と認定するPKK掃討作戦というだけでも問題があるのだが…。