携帯基地局 低コストのシステム開発 日本企業の巻き返しなるか
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キャリア毎に異なる独自のネットワーク方式や技術により、モバイルネットワークの品質に長短がでています。しかし、そのコピーの効く特別な仕様や特許、ソフトウェアをオープンに開示し、どんなメーカーでもそのソフトを流用でき、ハードウェア提案ができるような世界がまさにオープンRANでしょう。その方式をとり成果をあげるのは、楽天といわれ、基地局1基当たりの費用は約820万円と大手で最も安いとされます。
ただ、日本企業にとり確実にシェア獲得の手段になるかと言えば、長期的には事情が変わりそうです。キャリアは調達コストの低廉圧力がつよく、オープンRANでも安い海外メーカーが提案してくれば、採用せざるをえないためです。
グリーン調達やICP機運を高め、日本の強みを調達コストに反映させる国際世論形成なども一方では、引き続き求められるのではないでしょうか。3社独占だと価格が高止まりしやすいという現象は、通信会社でも同じ。だから、国がドコモ、KDDI、SoftBankに加えて楽天にも電波割合を行ってこの構造を崩す第4のキャリアを作らせたという経緯があります。基地局の分野ではチーム日本がそのポジションに入ろうとしているわけで、チャレンジャーとして頑張ってほしい。こういう動きは、最近守りに入りがちな日本の大企業にも、いい刺激になるのではと期待しています。
ちなみに、
楽天に国が電波割合を決めたリリースの直後、関連記事に以下のコメントをしていました。基地局のコストについても全く同じことが言えます。
↓
「楽天の携帯10月1日開始」(2019/8/8記事、共同通信)
諸外国の例を見ても
携帯キャリアが3社から4社に
増えると通信料等がユーザーから見て、
こなれたものになる傾向がある。
競争原理が働くということだ。
5Gの時代を迎え、通信量は爆発的に
増える。データ通信はコモディティに
なるべきだ。
楽天を加えた
新しい携帯市場の推移が楽しみ。アメリカに倣い、安価な中国製基地局を排除しようとする国々にはアピールできるでしょう。
ただちょっと遅い気がします。世界的にみれば基地局ビジネスは既にレッドオーシャン、日本製品は高品質と言われた神通力はもはや存在しません。
およそ20年前、ブルーオーシャンだった3Gでコスト高から海外進出に躓いた過去を持つNTTドコモ、この貴重な経験を活かして今回巻き返せるのか注目です。