旭化成、デジタル人材を10倍2500人に
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デジタル人財というのは、デジタルという分野にとらわれず、問題解決を考えられる人です。
分野か課題か。課題を真剣に考える人は、分野の枠を越えます。データやデジタルを活用するというのは、そういうことです。
デジタルやデータという枠の中の知識や経験に頼る人ではありません。デジタル人財を増やすことが、特定分野の経験や知識に頼る人を作るならば、逆効果です。
予測不能な変化に適応し、むしろそれを成長の機会に変え、常に柔軟に前提を見直すことのできる人財こそが求められますし、それでこそ、デジタルが活用できます。
ここで重要なのが、人的資源、人的資産、人的資本の区別です。
人的資源は、周りに合わせて仕事ができる人のことです。取り替えが容易です。
人的資産は、経験や知識を活用し、自分で判断ができる人のことです。しかし、こんなに経験や知識が陳腐化するのが早い時代には、油断すると、すぐに不良資産になってしまいます。
そこで、自ら変化を機会に変え、自らの限界やものの見方を常に拡げ、本質的に視点に近づけていく人が求められます。それが、人的資本です。
ヒューマンキャピタルというようなカタカナ言葉を使うと、新しいことのようですが、日本人にとっては、生涯にわたり自己研鑽を続けるというのは、何ら新しいことではありません。ただ、成人発達理論などの学術研究で、このような成長を続ける人(人的資本)が、仕事のパフォーマンスも高いことが実証されたのが、新しいところです。
ただ、これを続けていくのは決して楽ではありません。
しかし、仕事も人生も楽なことは良いことではないのです。
予期せぬ変化や試練を前向きに機会とみるか、脅威とみるかにより、これが実はその通り実現することが確かめられています。機会とみると機会になり、脅威とみると脅威になるのです。
この一点にかかっています。我々の人生がうまくいくかどうかは。