[ベルリン 15日 ロイター] - ドイツ政府がロシアのウクライナ侵攻による輸入ガス価格の高騰の打撃を受けた供給業者を支援するため、10月から消費者を対象にしたガス料金の賦課金制度を導入することにより、1家計当たりのガス料金が年間約500ユーロ(509.65ドル)増加する見通しだ。

ドイツのガス市場運営企業トレーディング・ハブ・ヨーロッパは15日、賦課金を1キロワット時あたり0.02419ユーロに設定したと発表した。

賦課金は10月1日から2024年4月まで課される予定で、平均的な4人家族の場合、賦課金によりガス料金は年間約480ユーロ増加する見込み。年間2万キロワット時を使用した場合の平均ガス料金3568ユーロから約13%増加することになる。

コメルツバンクのチーフエコノミスト、ヨーク・クレーマー氏は「ガス料金の賦課金は付加価値税(VAT)も含めインフレ率をほぼ1%ポイント上昇させる」と指摘。ドイツ経済が今冬にリセッション(景気後退)に陥る可能性が高まっているとした。