2022/8/16

【直撃】私たちはこうして、日本のクルマ市場を切り開く

NewsPicks 記者
テスラに続く新たな「黒船」は、中国からやってきた。
2022年7月、中国の電気自動車大手のBYD(比亜迪汽車)が日本に進出すると発表した。
BYDは22年上半期にテスラに次ぐ32万台のEVを販売した実績を持ち、ウォーレン・バフェットが出資していることでも知られる。まさにEVシフトの本命が日本にやってきた形だ。
すでにEVバスでは日本全体の7割のシェアを占めていて、乗用車でも市場を飲み込む可能性がささやかれている。
だが、BYDには2つの高い壁が立ちはだかる。
1つは強力な日本メーカーだ。日本ではトヨタをはじめとした国産メーカーが圧倒的な強さを誇り、外国車のシェアは低い。中国製の車に対するぼんやりとしたネガティブイメージも否めない。
そして日本は、EVが普及していない。全体の販売台数に占める割合はわずか1%ほどだ。
こうした厳しい環境を、BYDは超えていくことができるのか。今最も注目の「中国EV」が描く戦略とは──。
BYD日本法人トップの劉学亮氏を、NewsPicksが直撃した。
INDEX
  • BYDは「技術」の会社だ
  • 日本でEVが広がらない「4つの理由」
  • EVは「金持ちのもの」ではダメ
  • 日本人は「車をよく知っている」
  • 「中国製のクルマ」は売れるか
  • EV普及は「時間の問題」

BYDは「技術」の会社だ

──中国で最大のEVメーカーであるBYDが、日本に進出しました。今日は、どんな戦略で日本のマーケットを開拓するのか、聞いていきたいと思います。