ジャフコG、旧村上ファンド系の大規模株式購入で対応策導入
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ちょっとびっくりなニュースでした。
気になったのでジャフコの財務諸表や決算説明資料をざっと見てみました。
(以下かなりざっくり調べただけで想像も結構入ってますので、皆様ご判断は自己責任で。)
「営業投資有価証券」が880億円(2022/3期・以下同じ)・「投資有価証券」が970億円・現預金が520億円あります。有利子負債はほぼゼロ。
ジャフコは、自社が運用するファンドにも40~50%分を自社で出資しているようですね。「営業投資有価証券」の大部分はその自社出資分なのではないかと思います。おそらく、基本的に未上場企業へ投資するファンドへの持分であり、一般的なファンドの契約からすると途中での勝手な換金はできないと思われます(特に自社が運用者でもありますし)。
野村総研株式のいくらを保有しているのかは調べていませんが、保有する上場株式(「投資有価証券」など)の時価が1000億円くらいあるように見えます。これと現預金の520億円をあわせた1500億円を原資に、配当や自己株買いを要求されているのでしょうかね。
一方、ジャフコの時価総額(このニュースで上がった後?)は今日の引け値換算で1500億円くらいです。この価格で買収すれば「1500億円の実質現金と800億円の未上場株式投資持分がある会社を、1500億円で買収する」ということになって大きな利益が見込めそうだと判断したのでしょう。
あとは買収プレミアム次第。
よく見ていると言えば見てるな・・・と思いますが、現預金を吐き出してしまったら今後の新規ファンドへの出資余力がなくなるジャフコとしては非常に困るというか、事業継続に大きな悪影響があるとも想像できます。
どういう決着になるのか。。。ちょうど毎日のTDNetルーティンしていたらこのプレスリリースを見つけました。
JAFCOに対して、村上ファンドグループから敵対的買収の動きがあったのは大変驚きでした。
JAFCO側は反対表明の方向性で、買収防衛策としてポイズンピルを導入する見込みのようです。5月頃からの株価急進はこれだったのですね。
保有株を現金化して、自社株買いをすることを求められているとリリースには書いてあります。
以前のポイズンピルだと会社側だけで発行決議して叩かれたことがありましたが、今回は会社の意見表明をして株主総会にかけるようですから、透明性のあるプロセスであり、判断は株主に委ねられることになりますね。旧村上ファンド系がジャフコ株の15%弱を保有し、ジャフコが保有する野村総研株を売却して500億円の自社株買いをするように迫っている模様。ジャフコは対話を要請しつつ、対話不能ならばポイズンピル導入へ。
IRリリース別紙に旧村上ファンド系の投資事例を挙げ、株主利益にならないと述べている箇所が興味深いですね。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120220815520516.pdf