「核の先制不使用」盛り込む NPT再検討会議、軍縮委の素案判明
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岸田総理は会議で発言されたようですが、岸田総理以前の歴代総理がNPT会議に出席しなかったのは、日本が防衛を頼る米国が核の先制不使用を宣言して日本の防衛が危うくなるのを避けんがためではなかったか。永世中立国のオーストリア等を除けば、守るべき価値を持ちどこかの核に守られている先進国の殆どが、核兵器禁止条約を批准していないのもたぶん同じ文脈です。岸田総理が出席したNPTが核の先制不使用を盛り込めば、米国に先制不使用を宣言せぬよう申し入れるのが難しくなりそうに感じないでもありません。反撃する核を持つ米国は抑止力が効くので先制不使用を宣言しても安全ですが、我が国はそういうわけに行きません。如何に同盟上の防衛義務があるとはいえ米国民が同意するとの条件付き。日本が核攻撃を受ける状況下、米国自身が核で反撃される虞のある形で日本を守ってくれるとは思えませんからね・・・
NPTを脱退した北朝鮮、もともと枠組みに参加しなかったインド・パキスタンが核保有国になり、日本はロシア、中国、北朝鮮という決して友好的とは思えない国々の核兵器の照準下に入っています。理想だけで自由と安全が守れるわけではありません。「防衛力強化が最重要」と岸田総理はおっしゃっているようですが、米国の核の傘が弱まれば、莫大なカネをかけて通常兵器を揃えても、核保有国の恫喝の前になす術が無くなりそうで不安です。
米国の核の傘が弱まって、どこかの国に「当たり前の日常や未来が突然奪われました」という悲劇にならぬよう、途上国主体のNPTの動きには慎重に対処すべきところであるように感じます (・・;
注目のコメント
ロシアのウクライナ侵攻後のあからさまな核使用の威嚇によって、NPT再検討会議の最終文書に向けた交渉にも緊張感が漂う。核軍縮派の先制不使用採択への意気込みは理解するが、先制不使用の一般化は核抑止と核の傘の信頼性を低下させる。ロシアや北朝鮮が核兵器の先制使用を重視する核態勢を志向するなかで、他の核兵器国が先制不使用を宣言することはできず、仮に全ての核保有国が先制不使用を宣言したところで運用体制の検証もできない。何度も試みても無理筋だと思った方がよい。
先制不使用は、小型戦術核などの登場でよりややこしい問題になってきているので、この文書を採択できるか、微妙なところのような気がする。先制不使用は唯一目的と共に、米国と同盟国でかなり議論したテーマだと思うのだが…。