コロナ検査キット、ネット販売解禁へ 政府調整
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注目のコメント
ネット販売解禁によって、患者最終着地点の医療機関(特に外来中心のクリニック)はさらに忙しくなりそうですね。
検査されたご経験のある方ならお分かりかと思いますが、検体採取スワブって思いの外鼻腔奥まで到達しないといけないため、それを医療経験のない一般の方がましてやご自身でされても、偽陰性のオンパレードになりそうな気しかしません。
ただ検査したいと思って、いちいち無料検査パッケージを展開している調剤薬局等を探さなくてもキットが気軽に手に入れられるのは賛成ですが…怖いなぁ…。現場としては、20代30代等で、受診できる病院がないからといって歩けるのに救急車で来るような方々がこれで減るならありがたいです。そもそも診断つけないと休めない社会が問題な気はしますが、、、。
これまでも「ネットで検査キットは売られていた」と思うなかれ、この記事にある「コロナ検査『診断薬』キット」とは全く別物です。これまでネットで売られていた「研究用」は販売する企業が独自の基準で検証したとするもので、商品区分上は単なる「物質」です。それを「コロナウイルス検出用」と称する一方で「診断目的には使わないでください」との記載も添えられていたはずです。それをしないと、薬事法違反の罪に問われますので。
したがって、これまでのネットで販売されている「キット」で検査して「陽性のような結果」でも、正規の医療用検査キットであらためて検査する必要があるため、この「二度手間」が問題になっていました。
今回検討中の「キット」は、検査薬として正規のテストを経たもので、基準はクリアしています。そのため、これをネットで販売して、検査の「二度手間」をなくすことが政府の主目的だと思います。
「医学・薬学・公衆衛生学の理論に基づく知識」と「正しい取り扱い(検査)方法」の両方を兼ね備えていない場合、特に感染症の場合は、不用意な行動で感染を拡大させる恐れがあるため、慎重さが求められることは事実です。それよりも、すでに起こっている検査を求める「医療の崩壊」を少しでも軽減するために必要との判断です。
コロナ検査薬は先だって一般用医薬品として薬局での販売を国が認めていましたが、それ自体極めて異例でした。過去には一般の方でも操作に誤りが少なく、非侵襲的(体を傷つけず)で、判断の齟齬が生じ難く、すでに医療用(病院でしか使えない)として極めて長期に実績のあるものに限られており、日本ではこれまでほとんどの自己検査は医師会の強い反対により実現せず、わずかに尿糖・尿蛋白検査薬(平成2年~)、妊娠検査薬(平成3年~)の前例があるだけでした。
体外診断用医薬品として認可されたコロナ検査キットは、異例の速さで一般用販売も認められていました。
その点は、以下にコメントしています。
「抗原検査キット、来週にも薬局での市販解禁」(読売新聞 2021年9月17日)
https://newspicks.com/news/6195448?ref=user_1310166
一方キットによる自己診断のみで「陽性」を認めるなら、コロナ保険や民間保険、企業等の公休制度は崩壊し、社会がそのコストを負担する必要が出てきます。