アジア通貨危機が再燃か、97年と不気味な類似の指摘も
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アジアの通貨危機の最中の1997年に香港の証券子会社の社長で赴任して、引き継ぎ最終日の3連休の金曜日に香港ドルのオーバーナイト金利が突然300パーセントに急上昇して度肝を抜かれたことを思い出しました。資金手当てが大変で前任者が香港ドル債を売却して凌いだけれど、結局は3日間の金利相当分だけ損をした。インドネシア債を組み込んだ投資信託の利払いと償還が不透明になって基準価格が決められず途方にくれた日本の某社のため、証券部門の責任者に頼まれて債権回収のため右往左往したこともありました。韓国が大変なことになったと聞いたのも当時です。
“何か変”ということが積み重なって何かの弾みで市場のムードが変わった時、危機は突然やって来るというのがメキシコに端を発する1980年代初めの累積債務危機からアジア通貨危機までを銀行の国際部門で経験した私の実感です。銀行を離れた後ですが、リーマンショックとギリシャの破綻もそうでした。
アジア通貨危機の当時と比べれば、固定相場制による歪が無くなり各国の外貨準備が増え資金を融通し合う仕組みが出来て対応方法についての知見も厚くなっているけれど、“何か変”というムードが高まっているのも確かです。あんな思いは二度としたくないけれど、警戒は常に怠れないように思います。歪は異次元緩和の日本にも溜まっているように見えるだけに不安です(・・;ウーン97年はタイが発火点でしたが、現在起きつつあるのは、南アジア通貨危機です。
スリランカも典型的ですが、対外債務の増大、貿易赤字、インフレ、利上げ、通貨安、がサイクルで起きて悪化の速度を増しています。
南アジアでは、6年ほど前から始まっていたことではありますが、やはり去年から貿易赤字が急増してしまったのが大きいでしょう。
パキスタンやモルディヴなどの南アジア以外だと、特に危ないのはラオスですが、同様のサイクルは中東でも広く見られ、このままいくとトルコなども危ないでしょう。