ANAHD、3年ぶり黒字=旅客回復、日航赤字縮小―4~6月期
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航空事業の特性として固定費が巨額の為、ダウンターンに入ると一気に大きな赤字になる一方で、事業拡大トレンドになると固定費をカバーした後は利益が一気に出やすくなります。
コロナによる行動規制が緩和されており、いまJALANA共にキャッシュフロー創出期に徐々に入りつつあります。
JALは経営再建の時に「闇雲に規模は追わない、筋肉質な経営を目指す」と決めたことから、コロナ時のダウンターンでのダメージはANAよりも少なくなりましたが、逆に拡大期においてはANAの方がJALよりもキャッシュを生み出しやすくなっています。
絶対値の数字よりもコロナ前の2019年1Qと比較して回復率を見るのが比較においては分かりやすいと思います。
2019/1Q売上 vs 20221Q
ANA 5005億円 vs. 3504億円=70%回復
JAL 3488億円 vs. 2699億円=77%回復
両者ともコロナ前の70%台に戻ってきています。事業は着実に戻ってきています。
気になる点としては、コロナで大きく増えた負債の返済を管理できるかどうかです。負債の返済スケジュールとキャッシュフローをよく見ていくことが、JAL ANAの企業分析においては重要な論点になるでしょう。最近日本からアメリカに戻ってきた友人が、国際便は乗継客がものすごく多かったという話をしていました。外国人の入国制限が解除されない(緩和はしたが)ために、日本に行く人が少ないので仕方なく乗継を一生懸命営業して席を埋めているのだろうということでした。
各社必死の努力の結果ですが、アメリカの航空各社の繁盛ぶりを見ていると、日本政府も早く開国してよ、と思ってしまいます。素晴らしいですね。
並々ならぬ努力をされたんだろうなと思います。
出向制度やマイル事業などコロナに影響が受けづらい事業への拡大をしていた記憶がありますが、どういう打ち手を実施したのか詳細を待ちたいと思います。