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アメリカ在住で最も得た一つは、「anything is possible! (何でも可能)」という、ありえないほどのアメリカの楽観的な考え方です。起業家を目指す方ほど、anything is possibleという思考で突き進むことが大切ですので、シリコンバレーで多く刺激を受けて、ワクワクする新たな世界を創っていただきたいと思います。
そして、行くからには現地のアメリカ人と同じぐらいの働きぶりをするという真剣度が重要です。留学という学生の身から現地で就職しましたが、アメリカ企業の中で働くということは、日本人はマイノリティです。言葉の壁や立ち振る舞いなどの壁を超え、アメリカ人同様に働くことは、容易なことではありません。ただし、得る経験は大きく貴重です。このプログラムが効果的であることを、応援しています。
一方で、VCとしては「起業家」は目の前の事業に手一杯で、グローバル展開をしているスタートアップ以外、本業に集中してほしい気持ち否めません。
また、派遣された起業家の受け入れ側についても、恐らく国・省庁がネットワークのある企業やVCとなり、その数は限定的なので、キャパオーバーが想定されます。
もしこれが始動プログラムの話であれば、個人的に「起業予定・登記予定の人」のほうが、効率良いのではないかと。
海外のスタートアップ環境を知った上で自社事業をスタートできるので、起業家側・投資するVC側の両視点で、生産性が高いと感じます。
どうやら、僕も参加させていただいていた「始動」というプログラムのようなものを規模を大きくしていくというよう方向性で検討しているようです。起業家として立ち上がるプログラムとしては僕も大変お世話になりましたし、このプログラムから「起業家や挑戦者が量産されて結果も出てきている」ので…これは続報が楽しみです!!
こちらの記事の方が詳しそう。
シリコンバレーで起業家育成、10倍増へ 5年で計1000人:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA274WA0X20C22A7000000/
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この施策の全体像が知りたいところです。
シリコンバレーに自費で滞在したことがありますが…
「人の金(ここには会社の出張でという意味もありましたw)くる人たちは本気度が足りない、ただの見学になっている」という声を現地の人から皮肉としてお聞ききました…笑
アルファドライブの麻生さんの書籍「新規事業の実践論」にもありますが、ただの人→社内起業家に覚醒するためには「現場と本場の行き来が重要」とあります。
ここでいう現場とは「課題の根深い場所(顧客)」であり、本場とは「新規事業の最前線」です。
これは起業家でも同じだと思っていて、本場だけ(いわゆるシリコンバレーのような場所)にいってたら起業家が増えるわけではもちろんないので、ただの人→起業家に覚醒させるために、どういうステップで人、事業を育て、覚醒させていくのか、そしてこの先に競争力強化につなげていくのかという全体像が見えてくると施策としてのシリコンバレー派遣の位置付けが分かってくるかもしれません。
私がベイエリアに住んでいた頃も似たようなものでした。そのうえ、断ると「後進に協力しないのか」と非難され、性質が悪い。
あからさまに出張レポートのために面談に来て、わざわざ時間を割いているのにやる気なく過ごす出張サラリーマン・学者に激怒しているベイエリアの住人もいますよね。
こうした受け入れを生業として営む類の方々は歓迎すると思いますが、そうした先に派遣することがどれだけ起業家に資するのか。冷静に考え直した方がいいと思います。
それよりも、海外のトップ校で学ぶ意思のある学生を対象にした給付型奨学金制度を設け、1000人単位で派遣する方が遠回りに見えてもよほど効果があると思います。
政治や行政には即物的な視点ではなく、天下国家百年の視野で立案していただきたいと期待しています。そういう役割を担った方々なのですから。
育成途中の素人さんが訓練のために売り込みに行くのをまじめに聞いてくれるのは、それを商売にしている人か、よほどの篤志家、あるいは若者ならば求人目的。頼むから、忙しいベンチャーや現地企業に突撃したり、地元の日本人に無理な要求をしたり、そういう人たちを食い物にする怪しい人たちに引っかかったりしないようにしてほしいです。
確かに多くの人にシリコンバレーを体験してもらうのは良いことですが、これまでの我々の苦労を無にしないよう、それなりの手法を踏襲してください。(育成プログラムでなく、自力でシリコンバレーに来て体験して人脈を作って成功したのが、メルカリの山田進太郎さんです)
なお、大きな話として、日本がシリコンバレーの真似をするのは無理なので、政府がプログラムとして参考にすべきは、オランダや北欧などの事例だと常々思っています。
<追記>早速、シリコンバレー在住日本人組がこぞってソーシャルで「ヤメテクレ」と大合唱しております。
<追記2>ああ、やはり「始動」の拡充ですか・・
ただ日本人だから、教育的に大事だからという理由だけで受け入れてくれる先には、彼らなりの思惑があるわけです。日本側の規制緩和、必要なルールづくりなどトータルパッケージで進めないと、シリコンバレーのTier 2のサービスプロバイダーにお金を落として終わりという結末になってしまいます。
起業家を派遣→競争力強化とあるが「→」この矢印はそう簡単に行かない。
中国台湾インドのように、シリコンバレーの真似は出来ないから独自策を取るために、行くのであれば良い施策ではないかと思う。
シリコンバレーに限らず、世界のスタートアップやハイテクののハブになっているイスラエル、深圳、ロンドンなどに分散してみるのも妙手ではないか。
起業家になること自体が自己実現にならないように、スタートアップは課題解決の手段であることを忘れないで欲しいです。
そして、選定基準をどういうものにするか、個人の学びを全体の学びに昇華できるかも肝心ですね。起業家は日本の教育からは生まれづらい、独自の判断基準や行動理念、価値観といったO/Sがあると思います。例えば、受験勉強が得意な人が選ばれやすい先行なら、受験勉強型日本人O/Sを備えた集団になると、仲良しネットワークに成り下がってしまうかもしれません。
あとは、このプログラムを通じて政府自体が学ぶきっかけになることが、副産物としては結構意味があるのかもしれません。
選ばれた方は是非、インド人等他国エース人材のように即戦力で貢献して引き抜きに合うぐらいに頑張って欲しい。実際、リアルな貢献からしか学べない。そのまま現地で起業の選択肢もあると思います。
(※全方位でダメ出し来そうだったので極力前向きに書いてます)
多様性と人脈こそスタートアップのエコシステムの一部でもあるので、世界各地のスタートアップが発生している大学などに数年間留学してもらう、などの方がいいでしょう。たとえば、
・全国に23校あるインド工科大学
・ケニアのナイロビ大学
・インドネシアのバンドゥン工科大学
などで、むこうの若者と一緒にスタートアップを立ち上げたり、向こうのスタートアップに雇われて日本支社長になり、そのビジネスモデルを日本に広めるのもいいでしょう。
インドやアフリカだと、農業の技術革新を進めるスタートアップも急速に伸びています。
シリコンバレーにいるスタートアップだけが成長可能性があるというわけでもないし、日本社会に需要があるビジネスモデルとも限らないでしょう。
明治時代の洋行ではないのですから、外国のモデルを日本に持ち帰るのではなく、日本人がトランスナショナルな企業家に変貌していき、常時世界各地で活躍するという方が望ましいでしょう。
すべてはギブアンドテイクで、お客さんのような気分でシリコンバレーに行っても「友人」は出来ません。
政府がすべきことは、①起業を支援するというコミットメントをもって規制緩和に取り組むこと、さらに②起業家に対する税制優遇を行うこと、もう一つは③野心的な学生を海外の大学や大学院に送り出すこと。そうすれば強いスタートアップが今より生まれやすくなる、と私は思います。
いっそのことトップMBAのプログラムに合格したら学費全額補助します的なプログラム(年間1人1000万くらいか)は?そのほうがガチでやる気のある人を選べますし、現地の学生たちのハングリー精神をまじかに見ることができます。KBSのIP(ウォートンやケロッグ、インド、イスラエルなどの交換留学プログラム)も悪くないと思いますが。