「休むなどもってのほか」衝撃メールにア然…日本電産・永守会長の「復活」で社内は大混乱
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企業は、法人。人と書くだけあって法人としての人格、企業特有の文化を有しています。外から連れてきた後継者に短時間に、その法人の人格を継承しろというのは非常に難易度の高いことではないかと思います。
しかし、CEOとCOOが対立すると気の毒なのは社員です。社員はどっちの意向を重視すればいいのか右往左往して思考も内向きになりますから業績が上がらず結果が出ない。結果が出ないことにトップは焦り、尚更、檄を飛ばす。ますます現場は萎縮する。心理的安全性のない職場で顧客のことや製品のことに集中できるはずがない。
なんとかお互い踏みとどまっているCEO永守さんとCOO関さんが、とことん腹を割って話し合うしかないのかなぁなんて思います。
後継者問題はとても難しい。でもGAFAMは、出来ていたりします。
そんなことをこないだの日経産業新聞コラムに書きました。
▼カリスマの後継者
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC195FR0Z10C22A5000000/
注目のコメント
創業者は、特別な経験・特別な発言力と立ち位置を持っていることを忘れてはいけない。自分の能力が高いからではなく、その「特別」に溢れているからできていることを忘れて、後任者に同じアウトプットを求めるのは酷。カリスマ創業者は、みな同じ過ちを繰り返している。攻めるべきは、新任社長でも社員でもなく、スッと引いて、後ろからしっかり応援できなかった自分。
＞「経営幹部や管理職は、ハンズオン、マイクロマネジメント、任して任さずの行動を徹底し、計画達成のためには部門長は社員の先頭になって休日返上で、率先垂範で当たること。休むなどもってのほかであり、3K企業のやることではない」
私は常々、日本企業は『管理職に求められる要件の定義』をした方が良いとコメントしています。
永守さんのコレも、ある意味で要件定義ですね。要件定義されてないよりはマシだと思う一方で、今のご時世、なかなか受け入れられる人が少ない要件定義だとも思います。
しかし、どんな人材を管理職に求めているのか、それをハッキリ示すことは非常に重要。「企業が使命を遂行する上で、利益が大切になる、そこを取り違えてはならない（略）」と述べたのは松下幸之助ですが、今の永守氏から「何を眠たいこといってるのか」と喝破されそうです。
マーケットを俯瞰すれば、スズキ自動車の鈴木修前会長は創業社長ではないものの、幾多の後継指名を経て、現在の俊宏社長への世襲権限移譲まで約20年の歳月を要しました。途中に不幸もありましたが。
そういう意味で永守氏の二人の息子さんにも、今後は少しずつ耳目が集まりそうな予感がします。
