[ウェリントン 18日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)統計局が18日発表した第2・四半期の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比7.3%と市場予想を上回り、NZ準備銀行(中央銀行)が8月に75ベーシスポイント(bp)の利上げに踏み切るとの観測が高まった。

CPIは第1・四半期の6.9%から加速し、7.6%の上昇率を記録した1990年第2・四半期以来、32年ぶりの高水準となった。主に建設費や家賃の上昇がけん引した。

前期比では1.7%上昇し、第1・四半期の1.8%上昇からやや鈍化した。

ロイターのエコノミスト調査では、前期比の上昇率は1.5%、前年比は7.1%と予想されていた。

NZ中銀は昨年10月時点で過去最低の0.25%だった政策金利を2.50%まで引き上げており、インフレ抑制には追加利上げが必要との見方を示唆している。

ASB銀行は、前年比のインフレ率はピークに達した可能性があるものの、依然として憂慮すべき高さだと指摘。「高インフレが定着するリスクがあるため、NZ中銀はインフレ圧力に対抗するため前倒しでオフィシャル・キャッシュレート(OCR)を引き上げ、金融状況を制限的にする必要がある」と述べた。

大半のエコノミストは8月の利上げ幅を50bpと予想しているが、今回のCPI統計が予想を上回ったことを受けて一段と大幅な引き上げの可能性も浮上している。

ANZは「8月の75bp利上げは非常に現実的な可能性であり、8月3日発表の雇用データもタカ派的なサプライズとなればなおさらだ」と指摘した。

NZ中銀は以前、来年半ばまでに政策金利が4.0%に上昇する可能性に言及している。CPI統計発表前の段階では、金利がこの水準まで引き上げられると予想するエコノミストは少数派だった。

ANZは50bpずつの利上げが11月まで続き、金利のピークは3.5%ではなく4.0%になるとの見方を示した。