米国の医療従事者に広がるバーンアウト危機、解決の鍵は規制緩和
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バーンアウトは「燃え尽き症候群」とも呼ばれ、仕事のストレスなどに起因する身体的・精神的な疲労で燃え尽きてしまう状態を指します。どの職業でもバーンアウトは起こりますが、医療職は命に関わる仕事をしているという責任感、過酷な労働環境などもあって、バーンアウトが起こりやすい分野の1つです。
私は日米の医療現場を経験していますが、一般的に米国の医療職の労働時間は日本よりも短い傾向にあり、記事にあるような書類作業も米国では専門の事務職が担当することが多く、日本の方が医師の業務負担が大きいのが現状です。日本ではこのバーンアウトがまだ十分に問題視すらされていない状況であり、今後の医療業界で重要なテーマの1つと言えます。バーンアウトと働く人の健康やDXはもっと結びつけて考えれていいと思います。
バーンアウトを招きがちなよくある問題
Leister and Maslach 2008による6つの危険因子
1 過重労働 作業量が人間のこなせる限度を超える
2 自律性の欠如 自身の作業を左右する意思決定であるにも関わらず、それに対する発言権がない
3 不十分な報奨 経済的、組織的、社会的な見返りが十分でない
4 人間関係の断絶 精神的な支えが得られない職場環境
5 公平性の欠如 意思決定のプロセスが公平性に欠ける
6 価値観のずれ 担当者個人の価値観が組織のそれと一致しない