[パリ 1日 ロイター] - S&Pグローバルが1日発表した6月のフランス製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は51.4と、新型コロナウイルスが猛威を振るっていた2020年末以来の低水準となった。

高インフレと世界的な物流の問題で需要が低迷し、新規受注が落ち込んだ。速報値の51.0からは小幅に上方修正された。

S&Pのシニアエコノミスト、ジョー・ヘイズ氏は「昨年終盤以降、大部分のケースで成長が鈍化しており、フランスの製造業は収縮の領域に落ち込みつつある」と分析。

PMIは50をやや上回っており、依然として小幅な成長が見込まれているが、企業は先行きを懸念するようになっており、信頼感指数は約2年ぶりの水準に低下したという。

需要の低迷と供給の問題を背景に生産は7カ月ぶりに減少。新規受注指数は46.1と、前月の50.6から低下し、20年11月以降で最低となった。

同氏は「欧州の高インフレ継続を踏まえると、需要の低迷は続く公算が大きい」と述べた。